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博報堂キャリジョ研プラス、
「ジェンダーバイアスに関する生活者意識調査」を実施

2023.11.20
#キャリジョ研#生活者研究
「男らしく/女らしくあるべきという考え方でイヤな思いをしたことがある」人は全体の 3 割。
「性別にもとづく役割から降りたいが難しい」と感じる人は全体の 4 割。
一方、性別にもとづく役割を次世代に押し付けたくない意識は、子を持つ人で約 7 割にのぼる。

株式会社博報堂(本社:東京都港区、代表取締役社⾧:水島正幸)の社内プロジェクトで「女性の幸せを起点に、すべての人が生きやすい“ニュートラルな社会”づくり」をビジョンに掲げて活動する「博報堂キャリジョ研プラス」は、これまで女性の意識に関して調査・研究してきましたが、11 月 19 日の「国際男性デー」を機に、女性に限らず男性も含めた、性別にもとづく「らしさ」についての意識を明らかにするため、「ジェンダーバイアスに関する生活者意識調査」を実施しました。近年、ジェンダー平等が求められる中、ジェンダーバイアスや性別にもとづく「らしさ」の押し付けについても注目されるようになってきました。
今回調査を通じて、ジェンダーバイアスによる生活者の悩みの実態が浮かび上がってきましたので、主なポイントをご紹介いたします。

【調査結果サマリー】
①【「男らしく/女らしくあるべき」という考えでイヤな思いをした人の割合】
「男らしく/女らしくあるべき」という考え方によってイヤな思いや体験をしたことがあるのは、男女ともに3 割。特に 20 代・30 代は 4 割弱と高くなっている。
②【「男らしさ」や「女らしさ」にもとづく役割についての意識】
「男らしさ」や「女らしさ」にもとづく役割については、「降りたいが実際に降りるのは難しい」と感じる人が全体で 4 割。難しいと感じる理由は「社会や世間の考え方」「身の回りの人・環境の期待や制約」「自分の中に根付いた考え方を捨てきれない」が上位を占める結果に。
③【性別にもとづく「らしさ」に関する、子供に向けての意識】
自分の性別について「男/女ならこうすべき」という内容を見聞きした接点を聞くと、男性は「父親」、女性は「母親」がトップでいずれも 3 割以上。一方、子を持つ人について「自分の子供に対して、なるべく『男だから』『女だから』などと言わないようにしている」と回答した人は 7 割弱にのぼり、次の世代に「らしさ」を押し付けない意識が見られる。

調査からは男女ともに性別による「らしさ」によって苦しむ人が見られ、社会や周囲の押し付けによって窮屈な思いをしている人がいることもわかりました。一方で、そのような「らしさ」の押し付けを次の世代に残さないようにしている意識も子を持つ生活者においてみられており、今後の変化の兆しがうかがえる結果となりました。

博報堂キャリジョ研プラスは 10 月にプロジェクト名を変更したことに併せて、女性に限らず、男性や周囲の環境などより広い視点でのジェンダーバイアス・ジェンダーギャップ解消を目指して、ナレッジ提供や商品・サービス・事業開発のプラニングなどの協業ワークにも取り組んでまいります。

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【調査概要】
○調査名:ジェンダーバイアスに関する生活者意識調査
○実施期間:2023 年 9 月 11 日(月)~9 月 12 日(火)
〇調査手法:インターネットリサーチ
〇調査地域 :全国
○調査対象:スクリーニング調査・本調査ともに 15 歳~69 歳男女
※本調査は「男性」「女性」「その他」「答えたくない」という選択肢のうち、前二者を回答した人のみ聴取
○回答数:スクリーニング調査:10,000 名 本調査:1200 名(男女 5 歳刻みでそれぞれ 50 サンプル、10 代は男女とも 100 サンプル)
※分析の際、性年代 5 歳刻みの人口構成に合わせてウェイトバック集計を実施。(グラフ中のサンプル数は WB 前の数値)
○調査主体:博報堂キャリジョ研プラス
〇調査実施機関:株式会社ディーアンドエム

【結果詳細】
① 【「男らしい」/「女らしい」イメージ・性格】
男女全体において「男らしさ」と特に結びつくイメージ・性格は「強い・タフである」「頼りになる」「勇敢である」、「女らしさ」と特に結びつくイメージ・性格は「優しい」「周囲に気遣いができる」「見た目に気をつかう」と、両者の傾向に大きな違いが見られた。一方で、自分がなりたいイメージ・性格をきいたところ、男女ともに「男らしさ」「女らしさ」と結びつく項目にあてはまらないものも上位にあがった。

② 【「男らしさ」/「女らしさ」に対するスタンス】
「個人的に男らしくありたい/女らしくありたい」(グラフ薄色)と思うのは年代問わず 6 割前後である一方、「男性は男らしくあるべき/女性は女らしくあるべき」(グラフ濃色)と思うのは若年層が低い。若年層は性別にもとづく「らしさ」について、個人的な意向はあるが周囲に押し付ける意識が低いという傾向が見られる。

③ 【「男らしく/女らしくあるべき」という考えでイヤな思いをした人の割合】
「男らしく/女らしくあるべきという考え方によって嫌な思いや体験をしたことがある」のは、男女ともに 3 割。特に 20 代・30 代は 4 割弱と比較的高くなっている。20 代・30 代において、性別にもとづく「らしさ」の押し付けに対して窮屈さを感じていることがうかがえる。

④ 【「男らしさ」や「女らしさ」にもとづく役割について具体的に困ること】
性別にもとづく「らしさ」によってイヤな経験をした人に、具体的にイヤな経験をした場面についてきいたところ、全体的に女性の方が高い結果となった。女性で高いのは「日ごろの所作や言葉遣い」「家事・育児」「結婚・家庭」、男性で高いのは「日ごろの所作や言葉遣い」「仕事」「恋愛・パートナーシップ」となった。またイヤな経験の具体的な内容を自由回答できいたところ、主に男性では強くいなければならない・経済力を期待される、女性では家事や育児をしなければならない・愛嬌の良さや見た目の管理をしなければならない、などの回答が多く見られた。

【具体的に困った内容(自由回答)】
男性
・体力的なことを期待されること(男性40代 会社員)
・好きな色を好きと言えない(男性20代 学生)
・強がっていなければならなかった(男性50代 会社員)
・男は泣いてはいけない、弱音を吐いてはいけないと言われたこと。(男性20代 無職)
・経済力を求められること(男性30代 会社員)
女性
・女性は愛想良くあるべし、気遣いが出来るべしという世間の風潮があると思うが、そういうのが苦手なのでガッカリされやすい(女性40代 会社員)
・「らしさ」というか求められてる女性の期待像として介護で仕事を辞めさせられた(女性40代 会社員)
・ムダ毛に関して嫌だなと思った。男性は毛が生えていても気にならないが、女性はそうはいかない。不平等だなと思う。(女性20代 会社員)
・家庭のことは女性がすべきという風調で、やりたいことをがまんしなければならないことが多い(女性60代 パート・アルバイト)
・男女共学の小学校に通学していた頃、勉強もスポーツも成績優秀だったが、地元の人たちからは女のくせに勉強して何になる、などと言われていた。(女性30代 専門職)

⑤ 【「男らしさ」や「女らしさ」にもとづく役割についての意識】
「男らしさ」や「女らしさ」にもとづく役割についての意識を見ると、役割から「降りたいが実際に降りるのは難しい」と感じる人が 39.1%と、葛藤を抱えている人が約 4 割を占めることがわかった。さらに、「難しい」と感じる理由についてもきいたところ、「社会や世間の考え方」(35.0%)、「身の回りの人・環境の期待や制約」(14.3%)、「自分の中に根付いた考え方を捨てきれない」(5.7%)などが主として見られた。

⑥ 【自分の性別に関わる「らしさ」を見聞きした接点】
自分の性別について「男/女ならこうすべき」という内容を見聞きした接点を聞くと、男性は「父親」、女性は「母親」がトップでいずれも 3 割以上と高い。次いで、「雰囲気などでなんとなく」「同性の友人」「テレビ番組、コンテンツ作品」が高く、様々な経路で見聞きしていることがうかがえる。

⑦ 【性別にもとづく「らしさ」に関する、子供に向けての意識】
子を持つ人について「自分の子供に対して、なるべく『男だから』『女だから』などと言わないようにしている」と回答した人は 7 割弱にのぼり、次の世代に「らしさ」を押し付けない意識が見られる。

【博報堂キャリジョ研プラスについて】
「女性の幸せを起点に、すべての人が生きやすい“ニュートラルな社会”づくり」をビジョンに掲げて活動する、博報堂および博報堂DYメディアパートナーズのスタッフを中心とした社内プロジェクト。2013 年より、働く女性(キャリジョ)に関するインサイト発掘、調査や情報発信を行う。 現在は、女性たちを取り巻く社会課題にも専門領域を拡大し、多様な立場にある生活者の声に向き合い、情報発信を行うほか、共創パートナーとともにマーケティング支援や事業・サービスの構想支援、教育機関での講演・企業内研修などに取り組む。
ひとりひとりが性別に関わらず、自分の選択肢や自己実現を叶えられる未来、ひいては”キャリジョという言葉を使わなくなる未来”の実現を目指して、活動を行っていきます。

「博報堂キャリジョ研プラス」に関するリリースはこちら
https://www.hakuhodo.co.jp/news/info/106180/

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