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ヒット習慣予報 vol.64『駅ナカごほうび』

2019.03.19
#トレンド#マーケティング

こんにちは。ヒット習慣メーカーズの楠田です。

相変わらず花粉が猛威を奮っておりますが、3月も半ばになり、暖かい日も増え、春がすぐそこまでやってきております。今年は、元号も変わりますし、4月を迎えるにあたり、気持ち新たに、新生活を楽しんでいこうと思っている方が多いのではないでしょうか。

さて、今回のテーマは、「駅ナカごほうび」です。
まず、「駅ナカ」というワードを元に、“テキスト情報解析AIエンジンQuid※”を用いて2018年から、現在までの、Yahoo!の記事を振り返ってみました。すると、次のような結果が見られました。

出典)Quidを用いたYahoo!記事検索より集計 (2018年以降の「駅ナカ」に関する記事を分析)

やはり、「駅ナカ」といえば、「お土産」が最も多く語られていますね。これは昔からあるものですが、○○駅限定や、今人気の○○というように、「こだわり」の一品なども多いですよね。そこで、2018年一年間と、2019年に入ってからの記事数の比率を比較し、2019年は、どのようなことが話題になっているか、を比較してみました。

出典)Quidを用いたYahoo!記事検索より集計 (2018年以降の「駅ナカ」に関する記事を分析/2018年と2019年の比較)

すると、2019年は「お土産」の話題が減少し、「駅ナカこだわり」や「駅ナカリニューアル」の話題が増えてきています。それぞれ、どのようなことが起こってきているのか、を見てみると、駅ナカで「ごほうび」を楽しむ人が増えてきているようです。

まず、その代表例が「駅ナカ焼き肉」。
駅ナカで焼き肉、といえば、かつては、焼き肉弁当が精一杯でしたが、有名焼肉店、A5ランクの牛肉使用店、さらに、それらを一人でも楽しめる「駅ナカひとり焼き肉」店が増えてきているそうです。ちなみに焼き肉以外にも、「駅ナカ寿司」や「駅ナカバル」なども、駅ナカにあるので、仕事帰りに、ちょっと立ち寄って、帰りの時間を、ごほうび時間に変えることもできるのではないでしょうか。

また、「駅ナカ高級食パン」。
駅ナカに、高級食パン店が進出してきているようです。朝ごはんなどを購入するために、パンを購入する、というのはこれまでにもありましたが、なんといっても「高級食パン店」。食パンを朝ごはんに買おう!というわけではないのです。家に買って帰るために、作られた店舗なので、忙しいビジネスマンにとって、仕事帰りについでに寄れるありがたい店舗です。自分だけの「ごほうび」ではなく、家族のための「ごほうび」も、駅ナカでますます実現することができるようになってきているのですね。

さらに、近年、「駅ナカ雑貨屋」も増えてきています。
「ていねいな暮らし」と言われるようになり、家でゆったり過ごすことが、豊かさの象徴となるようになってきました。その流れで、観葉植物や、お弁当箱などにこだわる人も増えてきて、それらを揃えた雑貨屋が増えてきています。昔はこれらのものを、高価で、なかなか手を出せなかったのですが、最近では、安価な店も出てきており、「駅ナカ」にも増えてきています。その結果、これからの暮らしをちょっと豊かにする「ごほうび」として、購入する人も増えてきているのではないでしょうか。

このように、「駅ナカごほうび」が増えてきている理由としては、「多忙で多動な人が増え、スキマ時間を有効活用したい」という気持ちと「自分を認める瞬間がほしい=一日頑張った・もしくはこれから頑張る自分へのごほうび」という気持ちの掛け合わせにある気がします。最近では、仕事をしている時間や家事をしている時間以外の時間=移動時間、自分の時間になっており、その時間を使って、自分へ、家族へのごほうびをしたい、という気持ちをうまく捉えているのではないでしょうか。それにより、駅ナカを起点として、みなさんの暮らしも、ちょっと豊かになっているといいですね。

このように「駅ナカごほうび」は、今後ますます広がっていくことが予想され、様々なビジネスチャンスがあると考えます。

◎「駅ナカごほうび」によるビジネスチャンスの例
■ 駅ナカに、銭湯やスパなどのリラックス空間がオープンする。
■ 駅ナカに、ネイルや美容室などの人気店が出店する。
■ 駅ナカのエンタメとして、映画館やゲームセンターなども併設される。
■ (いろいろ問題は考えられるが、)将来的に駅ナカにも、泊まれるようになる。
など。

こんな記事を書いていたら、気づいたら、夜になってしまいました。今日は帰りに、駅ナカバルにでも寄って、「駅ナカごほうび」を楽しんで帰ろうかと思います。みなさんも、いかがでしょうか。
※米国Quid社が開発した、AIを用いたテキスト情報解析・視覚化プラットフォーム。日本国内では、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社が提供している。

楠田勇輝(くすだ・ゆうき)
統合プラニング局
ヒット習慣メーカーズ メンバー

2011年 博報堂に入社。
入社以来、マーケティング職に従事し、お得意先や世の中の課題と向き合う。基本、テレビっ子。ドラマと、阪神タイガースをこよなく愛し、阪神の勝ち負け次第で翌日の気分がちょっと違う虎吉。

▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。

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