
静岡市
プラモニュメント

お茶や富士山が有名な静岡市の町おこしプロモーション。本来であれば動画やポスターなどで、街の特産物や伝統などを紹介していくコミュニケーションが普通だが、それでは一過性のものになってしまう。
考えたのは静岡市の持っている伝統産業であるプラモデルに着目し、街そのものの風景を作り、観光客を呼び込むこと。すでに街に存在していた郵便ポストや公衆電話、店舗の看板などをプラモデルの組み立て前のような状態に分解して設置。本物の製品をお借りして、工場でバラバラにしてからプラモデルっぽさを出すためにあえて部品を加えたり、各パーツの配列などもいくつも検証。実際にハガキも出せるし、電話もかけられるなど、可能な限り機能面は残すことにした。
持続可能なプロジェクトにするため、市役所には推進部を設立。当初は3基のみからスタートしたが現在は15基以上にまで増えており、今後も増え続ける予定である。プラモデルを組み立てる前に感じるワクワク感を、観てくれた人に感じてもらえるプロジェクトとなった。

2009年博報堂入社。2018年博報堂ケトルに出向。
2023年クリエイターオブザイヤーメダリスト、東京ADC賞、ACCグランプリ、海外賞多数受賞。
従来のアートディレクターの枠を超えたアウトプットに常にチャレンジしている。