NEWS

2021年 博報堂DYホールディングス/博報堂 社長年頭所感

2021.01.01

株式会社博報堂DYホールディングス 代表取締役社長
株式会社博報堂 代表取締役社長
水島正幸

リスタート、そして新たな社会へ

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年は非常に辛く厳しい一年でした。一方で、とてつもない変化のインパクトが世界を揺り動かし、人々の行動を変えた年でもありました。厳しい環境の中でも技術革新がさまざまな生活革新を起こし、働き方や学び方、暮らし方などの多様なニューノーマルが創り出されていきました。世の中はこんなにも一気に変わるのか、変えられるのかという驚きをすべての人が実感した、そのことには何かの意味を見出すことができるように感じています。
もう決してコロナ前に戻ることはありません。世界は一度リセットされた。そして今年は、そこからの「リスタート」に皆で力を合わせて取り組んでいく年になります。新しい価値観とともに、色々なものを再構築していくアクティブな一年の始まりです。明るく前向きに、「さあ行こう!」と第一声を発したいと思います。

この大きな変化の中で私たち博報堂DYグループがなすべきことは、人や社会をもう一度前に進めていくための全く新しい価値の創造です。昨年までの正解は正解ではなくなり、今後は誰が最初に正解にたどり着くかではなく、正解を超える「別解」をいかに生み出せるかが求められていきます。私たちは長年培ってきたクリエイティビティをいかんなく発揮し、社会を再構築する「別解」を次々と提示していかねばならないと考えています。
そのときの起点は常に、フィロソフィーである「生活者発想」です。私たちは人を単なる消費者ではなく“生活者”として全方位的に捉え、深く洞察することを通じてさまざまなアイデアを生み出してきました。売り方の変化だけではなく、買う人の気持ちや行動の変化からアプローチする。テクノロジーありきではなく、生活者が望む未来の暮らしのために必要なテクノロジーは何だろうと考える。そういった我々らしい視点が、生活者の価値観が大きく変化しようとしている今だからこそ生きると確信しています。

広告会社は世の中を明るく元気にする――。その役割が、今こそ必要とされていると感じます。大きく変わる世の中を、明るく前向きな未来へと導いていく役割です。今年はスポーツイベントや季節の風物詩など、人々が待ち望むものが一つずつ戻ってきます。それらを生活者に届ける仕事を通じて、また自分たちも一人の生活者として新たな気持ちで向き合いながら、社会の再構築に積極的に関わっていく。私たちにできること、私たちに求められていることは無限にあると信じ、クリエイティビティの限りを尽くして進んでいきたいと思います。
昨秋には、グループ会社の博報堂が運営するクリエイティビティの研究実験機関「UNIVERSITY of CREATIVITY」の東京キャンパスもオープンしました。多くの人々が希望とともに集い、新しい世界の形を見つけていく場所になればと願っています。

お取引先の皆さまとともに、2021年を必ず良い年にしてまいりたいと存じます。本年も宜しくお願い申し上げます。

FACEBOOK
でシェア

X
でシェア