株式会社博報堂(本社:東京都港区、代表取締役社長:名倉健司、以下 博報堂)は、11月25日に慶應義塾大学日吉 AICラウンジにて、同大学AI・高度プログラミングコンソーシアム(AIC)が主催する課題解決型イベント「第1回AICチャレンジ」にテーマ提供企業として参画しました。当日は、博報堂の生成AIソリューション「バーチャル生活者」を活用し、参加学生が生成AIを用いて構築した「30年後の未来を生きる学生(バーチャル慶應生)」との対話を通じて、2055年の新たな労働観や価値観(インサイト)を発掘するワークショップを実施しました。

博報堂は「生活者発想」をフィロソフィーのひとつに掲げ、AIにおいても効率性の追求だけでなく、人の感情や本音に寄り添う活用を模索してきました。今回、慶應義塾大学AICと協働し、AIを「効率化の道具」から「思考を拡張するパートナー」へと昇華させるプログラムを開発。30年後という未来を設定し、AIと学生が対話することで、予測困難な時代における「働く意味」や「キャリアの自律性」を育む機会としました。
AIとの対話による未来洞察ワークショップでは、以下の3ステップで未来の労働観の探索を行いました。
■STEP 1:みらいをさぐる「2055年の“はたらく“」
2055年のマクロ環境予測に学生自身のリアリティ(肌感覚)を掛け合わせ、未来のキャンパスライフや日常を具体的に想像しました。
■STEP 2:未来人を生成「バーチャル慶應生」
定義した未来環境を基に、生成AIを活用して30年後の「バーチャルみらい慶應生」を生成しました。博報堂の「バーチャル生活者」開発ノウハウを用いたプロンプト設計により、単なる情報検索ではなく、その世界観の中で一人の生活者として思考・発言する「人格」を創り上げました。
■STEP 3:インサイト深堀「はたらくインタビュー」
生成した「バーチャルみらい慶應生」に対し、現役学生がキャリアインタビューを実施。「2055年に就活は存在しますか?」「何のために働いていますか?」といった問いを投げかけ、データ予測を見るだけでは得られない、未来の当事者としての葛藤や「生の声」を引き出しました。
「バーチャルみらい慶應生」との対話を通じ、学生たちは「AIが社会の最適解を担う未来だからこそ、人間はあえて『非効率な体験』や『予測不能な感情のバグ』のようなものに価値を見出すようになる」という逆説的なインサイトや、「AIが様々な最適解を即座に提示する未来において、AIに代替されないヒトとして、自らの存在証明のために働く」など、未来社会での価値観や働き方に関するインサイトの発掘や考察を行いました。
博報堂は、慶應義塾大学との本ワークショップを通じて得られた知見を基に、生成AIを「創造的なパートナー」として捉える教育プログラムの開発や、次世代のキャリア形成支援への応用を検討してまいります。
■「第1回AICチャレンジ」実施概要
・日時:2025年11月25日(火) 10:00~18:00
・場所:慶應義塾大学日吉 AICラウンジ
・参加者:慶應義塾大学 学部生・大学院生12名
※当日の詳細レポートはこちらをご覧ください。
■バーチャル生活者について
「バーチャル生活者」は、2024年に博報堂が開発した、生成AIで生活者発想を支援するサービスです。博報堂が持つ生活者調査データベースと生成AI技術を掛け合わせ、様々な性年代、嗜好や価値観を持ったバーチャル生活者を生成。バーチャル生活者との対話を通じて、生活者理解やアイデアの拡張をサポートします。
