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ヒット習慣予報 vol.143『ながらネット談議』

2020.10.27
#トレンド

こんにちは。ヒット習慣メーカーズの植月です。
気づいたら10月も終わりかけていますが、みなさん秋は満喫していますか?
食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋など色んな秋がありますが、今年は特にいたるところでオンラインを通じて秋が楽しまれているような気がします。
例えば、音楽面ではアーティストがライブ配信を行ったり、スポーツ面では無観客試合の様子をライブ配信したり、著名人によるオンラインセミナーが開催されたりと、インターネット上での盛り上がりを見せています。

今回は、そうしたライブ配信に関連するお話として、「ながらネット談議」を取り上げます。「ながらネット談議」とは、複数の人がオンラインコンテンツ(ライブや動画などの配信映像)をそれぞれ別の場所で同時に見ながら、SNSを用いてリアルタイムで雑談することを指します。

具体的な例としては、Webセミナーの時に、同じセミナーに参加しているメンバーと別SNSのチャットで会話をする「ながらネット談議」があります。
3月ぐらいから、通称“ウェビナー”と呼ばれるWebセミナーの件数も増え、どこかの場所に集まるのではなくオンライン上でビジネスハックやライフハックに関する講義を聴く機会も増えてきました。

<インターネットにおける「ウェビナー」の検索件数の推移>

出典:Googleトレンド

以前であれば、講師の方からも自分たちの反応がよく見えていたため、講義中にスマートフォンをいじることはマナー違反と捉えられることが多かったように思います。しかし最近では、講師以外の人は画面も音声もオフにしたWebセミナーも増えてきているため、家でゆっくりと飲み物を飲みながらセミナーに参加する方も増えてきました。そんな中で、同じウェビナーに参加している仕事仲間と「この部分をあの案件に活用しよう」と相談をしたり、紹介されているお店などを見ながら「あのお店に趣味用のグッズをそろえに行こう」と友達とオンラインでリアルタイムに話したりします。

他にも、オーディション番組を見ながら、パフォーマンスの感想を言い合ったり、誰が受かりそうかを話したりする「ながらネット談議」があります。
このように大人数から誰かが勝ち上がっていくような番組では、自分の特に応援したい“推し”をつくりやすいからこそ、人とそれぞれの“推し”について語りたくなるという仕掛けがあります。また、長い期間をかけて撮影された企画モノもあるため、出演者の成長を感じ、その感動を共有したいという思いから、つい誰かに連絡をしてしまうという声もよく聞きます。

では、なぜ「ながらネット談議」が行われているのでしょうか?
理由は大きく2つあると考えられます。
1つ目は、デジタル化による加速です。動画を倍速で見るといった事例もそうですが、デジタル化が進むと物事をより自由にコントロールできるようになり、効率化が進みます。だからこそ、ウェビナーとその共有の時間、配信動画視聴と共有の時間を分けることにもったいなさを感じ、“ながら化”が進んでいるのではないでしょうか。
2つ目は、ホットな気持ちのシェア欲求です。オンライン化が進むにつれて、人と一緒に何かを楽しむ機会というものは減少しました。しかし、コンテンツを通じて感動したり気持ちが昂ったりすることはあります。その気持ちを、感じた瞬間のホットなままで共有したいという欲求があるからこそ、その場ですぐにオンラインで誰かに伝えるという行動が増えているのかもしれません。

最後に、「ながらネット談議」のビジネスチャンスとしては下記のようなことが考えられるのではないでしょうか?

◎「ながらネット談議」のビジネスチャンスの例
■ながらネット談議に特化した、2分割画面の談議専用ツールをつくる。
■既存の連絡SNSで、「ながらネット談議」に特化したスタンプを作り、コンテンツを見ながらでも簡単に会話ができるようにする。
■「ながらネット談議」を盛り上げるべく、一緒に買って別住所に届けることのできる、“関連グッズ割”をコンテンツ提供サイドが取り入れる。
など。

私も最近オーディション番組にはまっているので、友達と事前に「ながらネット談議」の予定を立てて、家のテレビの前で同時に楽しんでいるのですが、ラフな格好でだらだらと楽しめるのでこういうエンタメもいいなと思っています。みなさんもぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?

植月ひかる(うえつき・ひかる)
第一プラニング局
ヒット習慣メーカーズ メンバー

2017年 博報堂に入社。
4年目のマーケターとして、社会の荒波に揉まれながら、社会に新たな潮流をつくることを夢見て奮闘中。最近は、リモート化による寂しさから爆食に走り体重増加が止まりません。助けてください。

▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。

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