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ヒット習慣予報 vol.1『木曜日のちょい飲み』

2017.11.28
#トレンド

こんにちは。ヒット習慣メーカーズの中川です。

「ヒット習慣メーカーズって、なんだ?」とお思いでしょう。
ヒット習慣メーカーズは、モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がったメンバーたちの集まりです。

そんな私たちが行うヒット習慣予報は、感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。予測を続けながら、少しずつその精度を高めていきます。だから、「ぜんぜん、予報が当たらないじゃないか!」とお叱りにならず、どうかあたたかい気持ちでご覧いただけると助かります(笑)

さて、そんなヒット習慣予報の記念すべき第一回のテーマは「木曜日のちょい飲み」です。

ここ数年、仕事帰りに軽く飲む「ちょい飲み」がどんどん増えてきています。Googleトレンドを見ると2015年くらいから検索数が上昇トレンドに入りました。

※Googleトレンドより

ちなみに2015年の4月に検索数がすごく上がっている日がありますが、これは、大手外食チェーンがちょい飲みサービスをはじめた日。そのあたりから上昇トレンドに突入しているので、非常に影響が大きかったことわかりますね。

今や牛丼チェーン、ラーメンチェーン、ファミレスなどが続々このトレンドに乗り始め、人気を集めています。コンビニでも、おつまみとなる惣菜が充実し、自宅でのちょい飲みの強い味方になっています。

では、なぜちょい飲みは木曜日なのか?

私たちが注目している感度の高いユーザーのTwitterアカウントを分析すると、面白いことに「#木曜」と共にちょい飲み関連の情報をつぶやくケースが多く散見されました。

ヒット習慣メーカーズの中にも、仕事仲間で「木曜飲み」というグループをつくり、木曜のちょい飲みを実践しているメンバー(30歳男性)がいました。「金曜日だと急に誘っても予定があって集まれないけど、木曜日だと結構みんな空いていて、急でも行きやすい。あと、木曜日だと、あと一日がんばればどうせ土日だしと思い、気楽に飲みに行ける」のだとか。

木曜日は、会社員にとっては、週も半ばを越えて、だんだん疲れも出てくるタイミング。残す金曜一日を乗り越えるために、木曜日の夜は、がっつりではなく、ちょっとだけ飲むことで英気を養おうとする人たちが増えているようですね。

ちなみに、少し余談ですが、「居酒屋」というキーワードでGoogleトレンドを見てみると、木曜、金曜、土曜日と検索数が徐々に増えていきます。実は心を解放して気分よく飲めるのは、「花金」に加え「花土」も増えてきているのかもしれません。

※Googleトレンドより

木曜日は仕事仲間とのちょい飲み、金曜日は仕事仲間とのがっつり飲み、土曜日は家族や友達とのまったり飲みといったところでしょうか。

ということで、「木曜日のちょい飲み」はこれからヒット習慣になる可能性があり、いろんなカテゴリーでのビジネス拡大のチャンスにつながると考えられます。

「木曜日のちょい飲み」のビジネスチャンスの例
■ 缶チューハイのプロモーションを「木曜日のちょい飲み」訴求でやってみる。
■ 飲食店で木曜日限定のプレミアムちょい飲みセットを用意する。
■ コンビニで、木曜日にちょい飲みキャンペーンを展開する。
■ 金曜日はジム、映画など、プライベートな時間を促進する。など。

次の木曜日は、サクッと粋に一杯やりましょうか。
ついつい飲みすぎてしまう私は、要注意ですが。

中川悠(なかがわ・ゆう)
統合プラニング局チームリーダー
ヒット習慣メーカーズ リーダー

メーカーの商品開発職を経て、2008年に博報堂中途入社。
マーケティング職として、日々お得意先や社会の課題に向き合っている。飲みながらいろんな業界の人と話をするのが好きだが、気づくとお酒に飲まれている。好きな落語家は五街道雲助師匠。

▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。

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