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〜AIと共創し、マーケティングビジネスの効率化と高度化を支援する〜 統合マーケティングプラットフォームCREATIVITY ENGINE BLOOM 活用事例【セミナーレポート】【後編】

2025.09.25
近年、海外では、統合マーケティングプラットフォームを活用し、マーケティング施策を一気通貫で実現するプラニングが一般化しはじめています。これにより、TVCMや新聞広告などの「マス広告」とWeb広告やSNS広告などの「デジタル広告」を組み合わせる「マス&デジタル連携」や、プラニング業務の効率化・高度化を実現できるだけでなく、AIと掛け合わせることで、次世代マーケティングの実現にもつながります。
そこで、博報堂DYグループでは、マーケティングやクリエイティブ、メディア、流通など、これまでそれぞれの領域で個別に扱われていたデータやツールを掛け合わせ、統合マーケティング戦略立案やビジネス開発支援、社会課題解決のアクションを生み出す新しい統合マーケティングプラットフォーム「CREATIVITY ENGINE BLOOM」を開発しました。
本記事では、先日開催した博報堂DYグループが主催する“生活者データ・ドリブン”マーケティングセミナー「~AIと共創し、マーケティングビジネスの効率化と高度化を支援する~ 統合マーケティングプラットフォームCREATIVITY ENGINE BLOOM 活用事例」の様子を編集し、お届けします。
後編では、マーケティング戦略を描く< STRATEGY BLOOM >の3つプロダクトのうち、マーケティングにおけるコンセプト開発を支援する「STRATEGY BLOOM CONCEPT」とテレビCMの分析業務を支援する「STRATEGY BLOOM CM ANALISYS」の概要と事例をご紹介します。博報堂テクノロジーズ マーケティング事業推進センター 開発推進3部の豆谷と博報堂テクノロジーズ マーケティング事業推進センター 開発推進3部長の竹村がご説明します。

レポート前編はこちら

初心者でもコンセプト開発を可能にする
「STRATEGY BLOOM CONCEPT」

クリエイティブ業務におけるノウハウの“暗黙知化”に着目

豆谷
「STRATEGY BLOOM PLANNING」で市場構造把握やKPI策定をした上で、具体的な戦略のコンセプトを立てていく時、そんな時に力を発揮するのが、「STRATEGY BLOOM CONCEPT」です。ここからは、このプロダクトについてご紹介させていただきます。

昨今、ビジネス環境が大きく変わっていく中、幅広い領域でマーケティングコンセプトや、コミュニケーションコンセプトの開発や再検討が増えています。
ただ、クリエイティブワークの現場では、経験やスキルが個人やチーム内にとどまってしまいノウハウが継承されづらいという現状もあり、とくに難易度が高いコンセプト開発においては、大きな課題となっていました。

そこで、開発されたのが「STRATEGY BLOOM CONCEPT」です。コンセプト開発に関するノウハウを誰もが活用できるようにすることで、提案能力の底上げを目指します。

トップクリエイターのコンセプト開発プロセスを再現

豆谷
まずは、プロダクトの概要を説明させていただきます。
このプロダクトは、コンセプト開発の経験が豊富なトップクリエイターである、TBWA/HAKUHODO チーフ・クリエイティブ・オフィサーの細田高広の思考法を、本人監修のもと、AIサービスとして具現化したものとなっています。

豆谷
具体的には、細田が提唱するコンセプト開発手法「インサイト型ストーリー」をプロダクトで再現。7つのステップを順に進めていくだけでコンセプト開発が完了するようになっています。中には難しく感じるステップもあるかもしれませんが、ステップごとに細田直伝のコンセプト開発のノウハウを記載していたり、プロンプト不要で素早い壁打ちができる業務特化型AIを搭載していたりと、初めての方でも迷わずコンセプト開発を進めていただけるようになっているのが特長です。

とくに、独自機能の「壁打ちAIインターフェース」は、各ステップでAIがさまざまな案を提案してくれるだけでなく、自分の考えを記入するとAIが評価してくれ、どんどん自分の考えをアップデートしていくことが可能です。こうした体験を通して、人間だけでは辿り着けなかった発想や気づきを得られるインターフェースを実現しています。

豆谷
そんなコンセプト開発の流れを簡単に紹介させていただくと、まずは「誰を喜ばせるコンセプトか」というターゲット規定からスタートします。次に、ターゲットが「どんな悩みを持っているか」といったインサイトを発見した上で、「なぜ競合が解決できていないか」といった競合の弱点を整理。そこから「自社の強みは何か」を改めて見つめ直し、コンセプトを開発していく流れになっています。

豆谷
さらに、このプロダクトの最大の強みは、ユーザーの視点とAIを掛け合わせることで「“複数”のコンセプトを“速く”つくれるようになる」こと。

コンセプト開発を支援するAIというと、「コンセプトを提案してくれるAI 」を一番に思い浮かべるかもしれませんが、本当に重要なのは、コンセプトではありません。コンセプトに辿り着くまでのストーリーこそが重要で、そこをAIで支援するというのが、私たちのプロダクトのポイントだと考えています。
AI主導で「答えを出すために」AIを使うのではなく、あくまで人間が「自分の考えを高めるために」AIを取り入れる。そんな考えで、AI活用を進めていきたいですね。

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