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マーケティングシステムの今~マーケティング&ITの実務家集団が語る事業グロースへのヒント【vol.9】組織をつなぎ、課題を解決する─プロダクトマネージャー(PdM)の役割と価値とは?

2025.09.12
マーケティング活動において、データとテクノロジーが果たす役割は年々高まっています。データ基盤整備やCDP(カスタマーデータプラットフォーム)活用、マーケティングオートメーション、AI活用といった言葉は、もはや特別なものではなくなりました。一方で、それらを「実際の事業成長」に結びつけられている企業は、想像以上に少ないのが実情です。本連載では、博報堂マーケティングシステムコンサルティング局(以下、マーシス局)のメンバーが、事業グロースに向けた「生活者発想×データ×テクノロジー」の挑戦について、日々現場で向き合っている知見や視点から発信していきます。
第9回では、組織横断でPDCAサイクルをデータドリブンで回し事業グロースに挑むプロダクトマネージャー(以下PdM)が「なぜ今求められているのか」、「新しく取り入れることによる効果はどの様なものがあるのか」をテーマに、大手メーカーでプロダクトのグロースを目的に、組織を跨って課題解決をする役割であるPdMを新しく設けたこと(PdMの新規組成)に携わった経験を基にご紹介します。

後藤 乃毅
株式会社博報堂
マーケティングシステムコンサルティング局
CRM推進部

PdMが「なぜ今求められているのか」

多くの企業では、組織横断機能としては「デジタル技術やデータの活用を通じて、企業の業務やビジネスモデルそのものを変革し、競争力を高めること」を目的にDX部門が設立されるのですが、実際にはIT導入や業務効率化支援にとどまってしまうことが多く、企業全体の持続的成長のエンジンにはなりきれていないのが実態です。
その理由は、DX部門が他部門から「システム担当」のように見られてしまい、戦略的パートナーがおらず、DX部門が強い推進力を持てないことが挙げられます。そのため、現場の業務に寄り添っていく様なPdMの機能が、今後より一層重要になっていくと考えています。

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