
関連リリース:博報堂、スポーツストリーミングサービスDAZNと戦略的提携
-今回の提携の背景について、DAZNと博報堂それぞれの期待値もあわせてお聞かせください。
笹本:我々の仕事はスポーツの試合をライブ配信でお届けすること。
スポーツ観戦というのはいちばん喜怒哀楽がはっきりと表れる、感情移入しやすいコンテンツだと思うんです。だからこそ、ただ試合を配信するのではなく、観戦している方の感情を可視化できたらおもしろいのではないかと考えたのがはじまり。たとえば野球でホームランが出たら興奮して喉が渇きますよね。そんなときに飲料のCMが入る。これは広告主の皆さんにとっても新しい価値につながると考えています。

嶋:DAZNはスポーツを応援する人たちの気持ちをとらえて、より能動的にコンテンツを観るプラットフォームになっていますよね。DAZNのファンダムなコンテンツと博報堂が持つ生活者発想やクリエイティビティ、そしてテクノロジーを掛け合わせれば、生活者により深い体験をもたらすことができますし、クライアントには新しいマーケティング手法を提供できると期待しています。
-DAZNは「ファンダム」の価値や熱量を大切にされていますが、改めて「ファンダム」とは?
笹本:スポーツを観ている方の集合体を指す言葉ですが、ファンクラブのようなものとも違って、熱狂や没入という特別な空気感のなかにいるコミュニティ。繰り返しになりますが、「感情」が表現されやすいコミュニティだと考えています。
嶋:スポーツというのは大きなバックグラウンドがある世界です。
去年負けたチームが今年はどう活躍するだろうといったストーリーのなかで楽しむものなので、傍観者というより、観客もチームの一員になった気分で観るものなんですよね。
受け身ではなく前のめりで観るコンテンツであることがDAZNの強み。それをスマートフォンなどで好きなときに好きな場所で楽しめるという、すごくいいプラットフォームですよね。
笹本:スマートフォンだからこそ非常にパーソナライズされますし、推し活という文脈でもファンダムを捉えることができます。チームのサポーターというだけでなく、ひとりの選手を推すという要素も強いと思いますね。
嶋:なるほど。スポーツは同じ試合でも百人百様の見方とストーリーがあるからおもしろい。さまざまな感情が喚起されやすいコンテンツと言えますよね。
その感情をテクノロジーで可視化することによって、ユーザーの視聴体験も広告ビジネスもバージョンアップしようというのが私たちのチャレンジです。ファンダムを活用したマーケティング自体いまの時代に合っていると思いますが、それをデータで可視化することでより精緻化し、「感情に寄り添ったマーケティング」を実現する。そんなおもしろい取り組みをDAZNといっしょにできることが嬉しいですね。
