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学生と考える顧客視点の地域ビジネスとは?
~東洋大×HAKUHODO EC+ 学生向け「Eコマースを活用した事業設計講座」実施レポート~

2025.07.30
EC領域に特化した組織横断型プロジェクト「HAKUHODO EC+」では、日本各地域の地方自治体・事業者のEC/DX支援を行う「地域DXソリューション」などを提供しています。
本稿では、HAKUHODO EC+が東洋大学、沖縄県産業振興公社とタッグを組んで開催した学生向け事業設計講座「Eコマースを活用した事業設計講座 ~ハイサイ!沖縄ビジネス道~」の様子をレポートします。マーケティングやプロモーション⽴案のスキル習得や顧客視点でのビジネスモデルの考え⽅の基礎講義を実施。そのうえで、沖縄県が抱えるデジタル人材不足という課題解決への貢献を目指し、実際に県内企業二社の ECサイト構築・プロモーション設計のワークに参加学生が挑戦しました。

「モノをオンラインで売る」を疑似体験―ワークショップ形式の実践型講座

本講座では、EC+メンバーで地域DXソリューション リーダーでもある博報堂コマースコンサルティング局の桑嶋 剛史がメイン講師を担当。同じくHAKUHODO EC+に参画する博報堂プロダクツからの講師陣とともに、東洋大学の学生約40名向けに全10回の講座を実施しました。
多くの企業が人手不足に直面する昨今、特に商品開発や広報戦略、DXなど特定の経営課題を抱える企業も少なくありません。この課題のうち、特にDXに関する経営課題に対し学生の視点から貢献できることはないか、という課題意識からはじまった本講座。
マーケティングの基礎知識や「モノ」の売り買いの基本的な考え方、ECサイトの基礎知識から制作スキルまで全10回で学び、最終回では学生たちが実際の企業をモデルにECサイトを構築、マーケティング戦略の設計と併せてプレゼンテーションを行う実践型の講座として実施されました。

全十回の講座のうち、前半の五回を使い、「マーケティングの基本」「コマース」「プロモーション」「顧客とのつながりの設計」といった中身の基礎講義を行いました。学生にとってなかなかなじみのないマーケティングについて、実際のサービスや事例を取り上げつつ、個人ワークやディスカッションを交えたかたちで進行。実際に自分が生活の中で買っている標品、使っているサービスを題材に、基本的なマーケティングの知識と活用の仕方、さらにはモノの販売戦略の実際の作り方を学びました。

講演資料より一部抜粋

「デザインする」とは?/ECサイト・システムに関する講義

ECサイトの構築・運営ができるECカートシステムShopifyを用いたECサイト構築のワークショッププログラムでは、「デザインする」をテーマにECサイトの基礎的な知識からECサイトの構造・ワイヤーフレームなどを実際のサイトをみながら説明を行い、「ECサイトで必要なこと・優先順位」についてのグループディスカッションへ。
最初は、日頃利用しているECサイトを、“買う視点”ではなく“運用する視点”でみることに戸惑いを感じディスカッションが止まるグループもありましたが、講師から、何を課題に感じているのか、その理由・背景にあるものはなんなのか、また、競合比較をすることで見えてくる自社の課題の見つけ方などアドバイスを投げかけると、グループ内でのディスカッションも活発な意見が多く出てくるようになりました。

カートシステムShopifyを活用したECサイト制作を実際に作成する課題では、デジタルネイティブ世代らしく直感的な操作でShopifyのようなインターフェースと豊富な機能も十分に使いこなすことができ、自分たちのアイデアを形にしていくことができました。

各チーム渾身の最終プレゼン!新鮮なプロモーションアイデアも

最後の講義では、グループごとに実際に構築したECサイトとそこでの購買を促進させるためのマーケティング戦略のプレゼンが実施されました。プレゼンには本講座の課題クライアントとしてご協力いただいた、沖縄県の協賛企業の担当者もオンラインにて参加。課題クライアントからは、事前に「課題商品」と「特に解決してほしい課題」が提示され、各グループはそれをもとにECサイトを構築し、持ち時間5分で、以下の3つのポイントでプレゼンを実施しました。

① Shopifyを活用して作成したECのデモサイトのデザイン・構成・戦略について
② ターゲット・マーケティングコンセプト・プロモーションプランについて
③ ECサイトオープンからの3か月間のSNS活用案

グループ発表を聞いた企業担当者や講師陣からは、「ファンになるということについての定義や、それを実現する方法についての様々な視点が盛りこまれているのが非常に興味深かった」「自分たちでは思いつかない視点が多く、新鮮で興味深かった。特に商品視点からのPR戦略や販売方法が面白く、サンプリングや社会ムーブメントとして盛り上げていくプロモーションプランも参考になった」など、課題をここまで仕上げたことへの評価とともに、ビジネス現場視点でのフィードバックなど貴重なコメントや感想が多くあがりました。

参加した学生らからは、「自分の考えを形にすることの楽しさや難しさは、実際に体験してみないと分からないことだったのでとても良い経験になった」「実際に企業のECサイトを作ることで、どういったコンセプトを持たせるか、どういったプロモーションをするかを企業目線で考えることが一番の良い経験となった」といったコメントが多く寄せられました。

HAKUHODO EC+では今後も、「地域DXソリューション」を通じた日本各地域の地方自治体・事業者のEC/DX支援をはじめ、新しいコマース、新しいECの可能性をいち早くキャッチし、市場分析・課題発⾒・戦略構想からシステム開発・EC サイト構築、実装・集客・CRM、さらにはフルフィルメントやコンタクトセンター等の運⽤にいたるまで、あらゆるバリューチェーンにおいて企業のマーケティングDX・事業成⻑をフルファネルで⽀援していきます。

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