
浜田 晃生
株式会社博報堂
マーケティングシステムコンサルティング局
データプラットフォーム推進部 CRMプラナー
場当たり的なキャンペーンや勘や経験に基づく「出たとこ勝負」のような状態に陥りがちなCRMの運用。実際にご支援する企業でも、このような運用になっていることは多くあります。「とりあえず何か施策を打っておこう!」といったデータに基づかない施策はむしろ顧客体験を損ない、マーケティングの効果を低下させ、結果として収益の伸び悩みに繋がることもあります。そして、様々なツールやパートナー企業を導入するものの、投資対効果を示せないといった状態になる可能性もあります。こういった状況の根本的な課題は、顧客を画一的な存在として捉え、最適化されていないコミュニケーションを一方的に送り付けてしまうことにあります。これは多様化・高度化した顧客ニーズとかけ離れたアプローチであり、以下のような負の連鎖を生み出します。
● 顧客体験の低下:興味のない情報やタイミングの悪いアプローチは顧客視点でノイズになり、エンゲージメントが低下してしまう。
● マーケティング効率の低下:ターゲットが不明瞭なキャンペーンは無駄なコストになってしまう。
● 顧客ロイヤリティの低下:一貫性のないコミュニケーションが離反リスクを高めてしまう。
● 収益機会の損失:顧客の潜在的なニーズを捉えていないことで、販売機会などを逃してしまう。
これらの課題を克服し、真に顧客中心のCRMを実現し収益性を高めるためには「出たとこ勝負CRM」の克服が必要なのです。