
木下 陽介
博報堂DYホールディングス Creative technology lab beat リーダー
統合マーケティングプラットフォーム推進室 室長
AIテクノロジーG GM
テクノロジスト
石﨑 優
博報堂プロダクツ 執行役員
Promotion X室 室長
──石﨑さんが代表を務めていた動画制作のスタートアップ、Emergeが博報堂プロダクツにジョインしたのは2019年でした。それ以前の歩みと、現在のお立場などについてお聞かせいただけますか。
石﨑
大学時代は農学部でバイオテクノロジーを学ぶかたわら、ベンチャーキャピタルでインターンをしたり、先輩とシェアハウス事業を手がけるスタートアップを立ち上げたりしていました。修士卒業後にコンサルティングファームで2年間働いたのちに、大学の同級生がタイで起業した農業ベンチャーに参加しました。しかしその事業に見込みがないことが早い段階で明らかになったため、日本企業向けのオフショア映像制作サービスに事業をピボットしました。その会社がEmergeです。
2019年に博報堂プロダクツと資本提携をしてからは、Emergeの社長を務めながら、コンサルティングのスキルをいかして、博報堂プロダクツの事業企画室で中期経営計画の策定などに携わってきました。新設された「Promotion X室」の室長となったのは、この4月からです。
──Promotion X室とはどのような部署なのでしょうか。
石﨑
博報堂プロダクツの社内システムやクリエイティブの制作体制などのトランスフォームを担う部署です。とくに、デジタルテクノロジーを活用したトランスフォーメーションをミッションとしています。
──博報堂プロダクツとCreative technology lab beat (以下、beat)との関係についてご説明ください。
木下
一昨年ぐらいから、beatのソリューション開発のワーキンググループに、石﨑さんをはじめとする博報堂プロダクツのメンバーに参加してもらっています。beatはこれまで、「パフォーマンスクリエイティブ」「ブランデッドクリエイティブ」「先端クリエイティブ」の3領域のソリューション開発に取り組んできました。そのすべての領域の、とくに制作プロセスづくりに博報堂プロダクツの力が発揮されています。
従来は、パフォーマンス型広告のクリエイティブとブランディングを目的とする広告のクリエイティブは、制作ノウハウやプロセスが異なっていました。beatは、その2つの領域の制作ワークを統合していくことを目指しています。その取り組みにおいて、博報堂プロダクツの知見やスキルが活かされると考えています。