
桑原 智隆氏
SCRUM VENTURES(スクラムベンチャーズ)
Executive Vice President of Strategy
梅村 太郎
博報堂シニアビジネスフォース
安並 まりや
博報堂シニアビジネスフォース 新しい大人文化研究所所長
安並まりや(以下、安並):今回モデレーターを務めます安並です。まずはみなさん、自己紹介も含めてこのプロジェクトとの関わりをお聞かせいただけますか?
桑原智隆さん(以下、桑原):スクラムベンチャーズの桑原です。スクラムではスマートシティ、ウェルビーイング、脱炭素といったテーマごとに多様な企業の皆さんとグローバルスタートアップを連携させ、そこに専門家メンターや自治体などを巻き込んでサービスプロダクトとして社会に実装していく取り組みを行っています。今回、博報堂といっしょにエイジテックをテーマにした事業共創プログラムに取り組ませていただいています。
梅村太郎(以下、梅村):博報堂シニアビジネスフォースの梅村です。クリエイティブディレクターとしてマーケティングからクリエイティブまで幅広く取り組みながら、もっと違う新しいビジネスを立ち上げる必要があるのではと考えて、シニアをテーマにした「博報堂シニアビジネスフォース」という組織を率いています。今回の「AgeTechX(エイジテックエックス)」は、メンバーである安並さんの熱い想いでスタートしたんですよね。
安並:そうですね。私はこのプロジェクトが始まるかなり前からエイジテックを追っていたんです。10年くらいシニアの仕事をしていて、当初はほぼコミュニケーションのご相談ばかりだったものが、この2年くらいで商品やサービスなど事業開発のご相談に変わってきました。日本でも高齢化が進み、世界での市場がふくらんでいるなか、コミュニケーションだけでなく根幹の事業開発に取り組まなくてはと潮目が変わってきたのを肌身で感じます。
高齢化社会の課題を解決することって、1社でやることじゃないと思うんですね。自治体や行政はもちろん、企業もさまざまな知見を持ち寄りながら新しいものをつくっていく、そういったうねりを生み出す必要があると感じています。だからこそ、このテーマでオープンイノベーションをつくっていく必然性があると思ったんです。
梅村:ほんとにそうだよね。1社だけで新しいことをやるというのは無理がある。大企業やスタートアップ、そこに自治体が入ってきたり、いろいろな組み合わせが渦のように関係し合うコミュニティが生まれたらすごくクリエイティブなものが生まれてくるんじゃないかという予感で始めています。AgeTechXは3年間のプロジェクトですが、3年後に社会を動かすようなことができているんじゃないかって、僕自身もすごく楽しみなんです。
