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〈マーケティングシステム・イニシアティブ〉の挑戦【連載第2回】──生成AIから確かな価値を生み出していくために

2024.02.26
マーケティングシステムのスペシャリスト500人が集結した横断型組織〈マーケティングシステム・イニシアティブ〉。博報堂DYグループの6社によって発足したこの組織体の中で、生成AIの専門家チームが活動を本格化させています。プラットフォーマーと連携しながらクライアントの生成AI活用を支援することを目指すこのチームのメンバーたちに、生成AIの現状や、生成AIの領域におけるマーケティングシステム・イニシアティブのビジョンなどについて語ってもらいました。

白子 義隆
博報堂 マーケティングシステムコンサルティング局長代理兼
マーケティングプラットフォーム部長

土井 京佑
博報堂 マーケティングシステムコンサルティング局
カスタマーサクセス部 ビジネスプラニングディレクター

鳥居 宏行
博報堂 マーケティングシステムコンサルティング局
マーケティングプラットフォーム部 マーシス・エンタープライズアーキテクト

小林 昂平
博報堂 マーケティングシステムコンサルティング局
カスタマーサクセス部 ビジネスプラナー

松井 豪司
アイレップ ソリューションUnit データコンサルティングDivision Divisionマネージャー

中原 柊
アイレップ
DXコンサルティングUnit シニアマネージャー

生成AIに特化したアセスメントサービス

──〈マーケティングシステム・イニシアティブ〉(以下、MSI)が発足したのは、2023年9月でした。あらためて、この組織体の意義をお聞かせください。

白子
博報堂DYグループ内でマーケティングシステムに携わってきた会社、部門、人材が一枚岩になれたこと。それがMSIをつくった大きな意義であると考えています。クライアントの皆さんにも、「マーケティングシステムに関する案件をワンストップで任せられる」という安心感をもっていただけるようになったと思います。

土井
MSI発足以前にもグループ内連携はあったのですが、「構想」と「実装」のそれぞれを担当する会社や部門が分かれていたために、スピード感の点に課題がありました。現在は、現場が主体になって最適なフォーメーションを迅速につくれるようになっています。それによって、仕事のスピード感が格段に上がりました。

鳥居
技術検証も以前はそれぞれの会社で独自に進めていました。MSI発足後、グループ内で連携して検証する体制ができたことで、検証のクオリティやスピードが目に見えて向上しています。検証結果の情報共有もしやすくなりましたね。

松井
Google Cloud社をはじめとした各プラットフォーマーからの情報を、MSI全体で共有できるようになった点も大きな変化だと思います。最新の情報が集約されることによって、新しいサービスのアイデアが生まれたり、クライアントに提供できる価値が増えていったりする。そこにMSIの大きな可能性を感じています。

──今回集まってもらったのは、MSI内の生成AIに精通したメンバーです。MSIにおける生成AIの取り組みについてお聞かせください。

白子
MSIを構成する部門の1つである博報堂マーケティングシステムコンサルティング局は、数年前から〈HAKUHODO Marsys Assessment〉というサービスを提供してきました。これは、企業が活用しているマーケティングシステムの現状を把握し、それに対してあるべき姿を描いて、それを実行するご支援をするというものです。「as is」を捉え、「to be」を構想し、「can be」を実現する。僕たちはそんなふうに表現しています。

今後このサービスを、クライアントの生成AI活用のニーズに合わせた形でご提供していきたいと僕たちは考えています。それが〈HAKUHODO Marsys Assessment for Gen.AI〉です。生成AIを使いたいというご相談をいただいたときに、「生成AIを使う目的は何か」「その目的を叶えるためにどのような仕組みをつくればいいか」「その仕組みを動かすために必要な体制とはどのようなものか」といったことをクライアントの皆さんとともに考え、実行フェーズまでを支援していきます。

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