
まいぱん
TikTokを中心に「友達になりたいインフルエンサー」として活動。SNSの総フォロワーは60万人超え。恋愛や学校あるあるネタの妄想コンテンツが、若い女性の間で人気を集めている。
横山 昴
株式会社博報堂 生活者エクスペリエンスクリエイティブ局 ビジネスプロデューサー
まいぱんさんとは1年前のある仕事をきっかけに、公私ともに仲良くしています。
横山:僕は仕事上たくさんの動画クリエイターさんの作品を拝見してしますが、まいぱんさんは以前からとても注目していた存在。動画の内容はもちろん、コメント欄でのコミュニケーションでも光るものを感じていました。いま大忙しで、地方を飛び回る生活ときいていますが、どんなお仕事が多いですか?
まいぱん:最近はテレビに出演して企業の商品を紹介することも増えてきました。TikTokをはじめたときから、いつかテレビに出たいという気持ちが強かったので、夢に近づいている実感があります。

横山:良いですねー、まいぱんさんは、もともとアナウンサー志望ですものね!今年の春にテレビのある番組でまいぱんさんが脱サラをしてTikTok一本で活動していく様子が密着取材されているのを見ました。面白かったです。
ところで、これまでTikTokではどれくらいのプロモーションを行なってきたんですか?
まいぱん:2年で70件くらいです。リピートで同じ商品を依頼していただくこともあるので、徐々に企業との関わりも深くなってきました。TikTokだけでなく、いまはInstagramにも力を入れています。
横山:すごい本数ですね!ちなみに、様々な業種のお仕事をされていると思うのですが、PRを行ううえで、まいぱんさんが大切にしているポイントはありますか?
まいぱん:まず、自分が本当に紹介したいものしかお受けしないということ。
お仕事をいただいた段階でその商品の口コミをチェックしたり、実際どうやって売られているか店頭で確かめるようにしています。POPや売られ方はもちろん、お客さんがどんなことを話しながら買っているかを聞いてみたり。使ったことのない商品だったら、実際に買って必ず試します。そうじゃないと動画をつくるときも気持ちがのらないし、依頼していただいた企業に対しても失礼ですよね。
横山:なかなかストイック。そこまで事前に徹底してリサーチしてから受けるんですね! それは僕がプラナーとして広告を企画するときとまったく同じ感覚です。まいぱんさん自身がクリエイティブディレクターのような役割を担っていることにすごく共感しますね。
インフルエンサーに「この商品のPRをしてください!」と商品と概要を送るといつのまにか投稿が上がっている。そういうことではなく、まいぱんさんも我々の一員になって責任を持ってアイデアを出していただけるイメージですよね。
まいぱん:横山さんとのお仕事もそうですし、広告会社の方々とお仕事するときはどうPRしていくかの構成からご提案することもありますね。その方がやりやすいし、やっていて楽しいんです。
横山:内容を固めすぎず、ある程度余白をもってクリエイターの裁量に任せるほうがうまくいくと言われますが、それじゃあ全てお任せすればいいかと言えば、そうでもない。
言うべきことは決めるけど、どう表現するかをクリエイターに委ねるというバランスがいいのかもしれないですね。クライアントが言いたいことを「1」としたら、それをクリエイターの個性「水2」で薄める、みたいな?(笑)
