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「小売のメディア化」を実現するために──リテールメディア、その課題と可能性(後編)

2022.12.13
本格的なリテールメディアを実現するためには、メディア側であるリテールと広告主であるメーカーなどの企業側の双方に、これまでにない新しい取り組みが求められます。さらに、広告会社やスタートアップの働きも重要になります。その連携をどう実現し、生活者にどう体験価値を提供していけばいいのか──。リテールメディアの課題と可能性を問う座談会の後編をお届けします。

杉浦 克樹氏
セブン-イレブン・ジャパン
商品本部リテールメディア推進部総括マネジャー

稲森 学氏
アドインテ 取締役副社長兼COO

望月 洋志氏
D&Sソリューションズ 取締役 共同CEO

徳久 真也
博報堂 ショッパーマーケティング事業局長
ショッパーマーケティング・イニシアティブ® リーダー

リテールメディアの新指標=LTVへ

徳久
日本はこれから継続的に人口・世帯共に減っていくので、CRMやLTVの視点がますます重要になります。宣伝部やブランド担当の皆さんに加えて、どちらかといえば短期的な売り上げ向上をミッションとされている営業部や営業企画部のご担当の皆さんとも、その認識を共有していく必要があると思います。

稲森
外資系のメーカーはその方向にあるようですね。リテールメディアの活用を最重要施策に掲げているメーカーの中には、営業、宣伝、マーケティングの予算を統合している企業もあります。

望月
予算統合まで踏み込んでいるんですか。それはすごいですね。

徳久
ブランドマネージャーが、マーケティング部と営業部の予算をOne P/Lで一元管理・運用するケースもあります。そのような体制をつくることができれば、リテールメディアへの投資をコントロールしやすいですし、投資対効果を一元的に把握することも可能になります。

杉浦
リテールメディアを通じて、リテールとメーカーがLTVを共通指標として共有しながら、長期的な顧客ロイヤリティを追及していけるようにしたいですね。

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