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博報堂生活総合研究所 「家族30年変化」調査結果を発表-『妻は強く、夫は弱くなった30年』

2018.06.11
#リサーチ#生活総研

家庭の総合的な決定権は…「夫」1988年72.4%→2018年38.7%、「妻」1988年10.1%→2018年30.3%

博報堂生活総合研究所は1988年から10年毎に、サラリーマン世帯の夫婦を対象にアンケート調査「家族調査」を行ってきました(1988年・1998年・2008年・2018年の4時点で実施)。
この30年間、日本では少子高齢化、晩婚化・晩産化、共働き世帯の増加などさまざまな事象が生じ、家族や夫婦関係を取り巻く環境は大きく変化しています。
こうしたなかで、家族・夫婦にまつわる意識や家事・育児などの行動はどう変わったのか。
今回の発表では、第一弾「夫婦の力関係」編として、家庭内のパワーバランスや望ましい夫婦の在り方意識などの変化に焦点を当て、ポイントとなった調査結果を中心にお伝えいたします。
なお、本調査は博報堂生活総合研究所で進めている研究「家族30年変化」の一環です。本調査を含む各種研究の成果については、サマーセミナー2018「家族30年変化」として、研究発表イベントやレポートなどで発表してまいります。

<「家族30年変化」調査結果のポイント>

■家庭の総合的な決定権:夫が過去最低、妻が過去最高でスコア最接近

・家庭で総合的な決定権を持っている人について、「夫」との回答は過去最低に(1988年72.4%→2018年38.7%)
・一方「妻」との回答は過去最高となり(1988年10.1%→2018年30.3%)、両者のスコアは30年間で最も接近しました。
・年代別では「妻が30代以下」の夫婦で、今回はじめて「妻>夫」の逆転が生じました。

■家庭の事柄の決定権:働き方や子どもの人数、親との同居…強まる決定権の妻シフト

・「妻が働きに出ること」や「親と同居すること」「子どもの名前」など家庭の事柄について、最終的な決定権が「妻にある」との回答スコアは30年間で最高になりました。
・一方で上記項目の決定権が「夫にある」との回答は30年間下がり続け、過去最低になりました。

■夫婦像の理想と現実:理想も現実も「友達夫婦」が最多。「亭主関白」は絶滅危惧種に?

・理想の夫婦像について、夫・妻とも最多の回答は「友達夫婦」(夫64.9%・妻79.5%)
・現実の夫婦像でも「友達夫婦」が最多となりました(夫53.8%・妻57.3%)
・「亭主関白」は理想でも現実でも、30年間で最低となりました(夫の理想:1988年50.2%→2018年17.8%など)

■夫婦の依存意識(2018年のみ調査):「配偶者なしでは暮らせない」、夫が妻を上回る

・夫と妻それぞれに「自分は配偶者がいないと暮らせない」と思うかきいたところ、「そう思う」との回答は夫67.1%・妻59.5%となり、夫が妻を上回りました。
・年代別では、夫・妻とも「30代以下」で、「そう思う」との回答が高くなりました。

調査レポートはこちら

▼関連リリース
【7月2日発表】「家族30年変化」調査結果第二弾-『夫の家事参加意識は30年で最高 でも実態はまだまだ妻に偏り』はこちら
【7月12日発表】「家族30年変化」調査結果第三弾-『夫は誠実に、妻はドライになった30年』はこちら

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