株式会社博報堂(本社・東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、消費の先行きに関する調査を毎月実施。その結果を「来月の消費予報」として発表しています。
10月の消費意欲指数は47.5点。前月比は+0.1ポイントと横ばいです。前年同月比は-1.3ポイントとなり、7月以降、4カ月連続で前年同月よりやや低い水準で推移しています。
10月の消費意欲指数は47.5点で、前月比は+0.1ポイントで横ばい、前年同月比は-1.3ポイントです。特に女性で伸び悩みが目立ち、前年同月比は-3.0ポイントとなっています。
消費意欲指数の理由(自由回答)を見ると、「季節の変わり目だから買い物したい」、「秋の味覚を楽しみたい」といった、秋ならではの季節的な要因を挙げる人が前年同月と比べて減少(15年10月178件→16年10月156件)。また、「旅行の予定がある」という人も前年同月よりやや減っており(15年10月40件→16年10月30件)、秋を楽しもうとする気持ちがまだ高まっていないようです。
こうした季節的消費への意欲低迷は、特に女性で顕著になっています。特に買いたいモノ・利用したいサービスで見ても、秋のおしゃれシーズンにもかかわらず、「理美容」「ファッション」が前年同月で下回っています。
(※ 理美容:15年10月 36.0% → 16年10月 28.1%、 ファッション:15年10月 70.2% → 16年10月 67.9%)
また、消費意欲指数を前年同月と比べると、7月以降、4カ月連続で-1ポイント前後で下回る水準で推移しています。
(※ 前年同月比の推移 : 7月-1.0pt/8月-0.8pt/9月-1.1pt/10月-1.3pt)
10月の消費意欲指数の理由では、「金銭的な余裕がない」といった声は前年よりも減少(15年10月182件→16年10月114件)しているものの、「節約したい」や「先の生活が不安」という声が増加(15年10月56件→16年10月69件)。現状の家計はあまり苦しくなくとも、将来不安からくる節約意識が根強く、消費意欲が高まらない状況が続いています。
■ 質問項目(質問文)
[消費意欲指数]
消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、
あなたの来月(10月)の消費意欲は何点くらいですか。(自由回答)
また、あなたがその点数をつけた理由をお答えください。(自由回答)
[特に買いたいモノ・利用したいサービス]
あなたが来月(10月)、特に買いたいモノ・利用したいサービスはありますか。(単一回答:ある/ない)
特に買いたいモノ・利用したいサービスとは何ですか。(複数回答)