男性学から考えるジェンダー
―博報堂DYグループ Diversity Day 2025 レポートVol.2

博報堂DYグループでは、DE&Iの実現に向けて、一人ひとりの行動を促すことを目的にさまざまな取り組みを行っています。「あらゆる『生活者』を想像しなくちゃ、創造なんてできないぞ。」をスローガンにした社内向けイベント「博報堂DYグループ Diversity Day 2025」を、昨年度に引き続き開催しました。 レポート第2弾となる本記事では、教育社会学・家族社会学・ジェンダー学・男性学がご専門の関西大学文学部教授の多賀太さんをお迎えし、博報堂DYグループの社員と「男性学から考えるジェンダー」をテーマに行ったトークセッションの模様をご紹介します。
多賀 太氏 / 関西大学 文学部 教授、一般社団法人チェンジングメン(ChangingMen) 共同代表
白根 由麻 / TEKO LEVERAGE グロースパートナー/コミュニケーションデザイナー、博報堂キャリジョ研プラス リーダー、博報堂Woman Wellness Program リーダー
楠本 雄輝 / 読売広告社 人事局 労働部
ファシリテーター:
舩越 啓 / 博報堂DYホールディングス サステナビリティ推進室 室長補佐
イントロダクション
舩越(博報堂DYホールディングス)
これまでのDE&Iの活動は、主に女性やLGBTQ+、障がいのある方などに焦点をあてることが多かった。一方で、男性の問題を正面から考える機会は少なかったと思います。結果、多くの男性社員がDE&Iを「自分ごと」として捉えられていなかったかもしれません。
本日は、関西大学の教授で、一般社団法人チェンジングメン(ChangingMen)の共同代表も務めていらっしゃる多賀太先生をお招きしました。1990年代から「メンズリブ」の市民活動に参加され、男性の問題解決や生き方の問い直しに取り組んでいらっしゃいます。
(1)男性学について ―「社会的につくられた男」を問い直す
多賀(関西大学教授)
私が共同代表を務める「チェンジングメン」は、2024年に設立され、男性の変化を足掛かりにジェンダー平等社会を実現することを目標にしています。「ジェンダー平等を男性の自分事に」をスローガンに、ジェンダー平等やダイバーシティが、男性にとって具体的にどのような意義があるのかを、男性たちにわかりやすく伝える活動をしています。
男性学を一言で言えば「男性を研究する学問」です。男性学の前に誕生した女性学は、それまでの学問や社会のあり方が男性中心であることを批判し、女性たちが抱えていた生きづらさを告発しました。当たり前だと思っていた男性のあり方や振る舞いが、実は女性の抑圧に繋がっていたという女性学の主張に対して、男性たちが驚きをもって反応し、自身のあり方を考え始めたのが男性学の起源です。
男性学には「広義」と「狭義」の2つの捉え方があります。広義では「男性もまた社会的につくられている」という側面を考えていきます。かつて男女の違いは「生まれつきで仕方ないもの」と思われていましたが、フェミニズムや女性学は、「女らしさ」は社会によって作られている部分が多く、女性たちは社会からの期待によって女らしく振る舞わされ、それが女性の生きづらさに繋がっていると主張ました。男性学は、それは男性にも当てはまり、「男らしさ」は社会の期待によって形成されていて、だから男性も変わることができると考えたのです。加えて、従来の社会が「男性標準」につくられていることを問い直すことも男性学の重要な作業です。
狭義では、男性学は男性による「自己省察」の学問だともいえます。男性自身が従来の男性のあり方への批判を真摯に受け止め、社会的につくられた男として今後どう生き、男性中心につくられた社会をどう変え、そして自分たちに何ができるかを検討します。同時に、男性たち自身が抱えている生きづらさ解消のためにはどうすればいいのかも考えます。
一部で男性学は「男がつらい」と主張しているだけの学問という誤解もあるようですが、男性学には多様なアプローチがあり、さまざまな側面を研究しています。
一つ目は、男女間の不平等です。女性学やフェミニズムが従来指摘してきたような、これまでの社会が男性中心につくられてきた側面に着目し、その結果として女性たちが不利益を被ったり暴力・差別に直面したりしている現状を問い直し、解決策を考えていきます。
二つ目は、男性ならではの生きづらさです。男性たちの中にも、従来の社会の中で狭く定義された男らしさの規範に縛られてさまざまな生きづらさを抱え、健康を害したり、生活の質を低下させたりしている人がいます。そんな男性たちが、どうすれば生きづらさから解放されていくのかを考えます。
三つ目は、男性の中の多様性や不平等です。男性と言っても多様で、男性の中にも不平等や差別があり、男という括りだけで何でも語ることができるわけではありません。男性の中の多様性に着目しながら、様々な課題への対応を考えていくこと、これも男性学の重要な視点です。

(2)男性にとっての「生きにくさ」とは何か ―意識調査から見えてくるもの
白根(TEKO LEGERAGE)
私たち「博報堂キャリジョ研プラス」は、「女性の幸せを起点に、全ての人に幸せを」というテーマを掲げて活動しています。もともと2013年に、働く女性に特化したマーケティングを行うプロジェクトチームとして「博報堂キャリジョ研」が立ち上がったのですが、ここ数年で女性の生きづらさやキャリア、健康課題などが議論されるようになり、それに関するご相談も増えてきました。そこでチームも変わらねばと、2023年より博報堂キャリジョ研プラスと改称して活動しています。女性が生きやすくなるためには、男性にも理解していただかなくてはならないことがありますし、逆もしかりです。女性の幸せに着目することで、いろんな方々の幸せを叶えられると思い活動しています。
さて、2023年に博報堂キャリジョ研プラスが実施した「ジェンダーバイアスに関する生活者意識調査」からわかった 3つのポイントをご紹介します。
一つ目は「男性らしさ」「女性らしさ」について。「男らしさ、女らしさに関して、それに近いと思う性格を答えてください」という質問には、男らしさについては「強い」「タフである」「頼りになる」などのイメージが上位に挙がりました。女性らしさでは「優しい」「周囲に気遣いができる」「見た目に気を遣う」などが高く、男女ともに年齢が上がるほど、特に60代でこれらのイメージが高い傾向がみられました。

女性から見た男らしさについて、「仕事で成果を上げる」「学歴が高い」を重視する傾向は60代女性が非常に高く、80年代バブル期にあった「3高(高学歴、高収入、高身長)」の男性こそ理想の相手であるといった考え方の名残が感じられます。年齢が高くなるほど男らしくあるべきという意識が強いようです。
一方、若い世代はあまり囚われていないようで、男性60代では約7割が男らしくあるべきだと回答しているのに対して、男性10代は3割に留まりました。年齢が上がるにつれ性別役割の意識が強く、男性・女性にこうあってほしいというイメージを押し付けてしまっていると改めて感じました。

二つ目は、「男らしさ、女らしさによって嫌な思いをしたことがあるか」について。男女20-30代の約3割が「嫌な思いをしたことがある」と回答しています。「どんな場面で嫌な思いをしたことがありますか」という質問には、男性は「日ごろの所作や言葉遣い」や「仕事」「恋愛・パートナーシップ」が特に高くなっています。男らしさによって困った・嫌だと感じることという質問には、「肉体的、金銭的な負担をすること」「強くなくてはならないこと」という回答が多くなりました。
三つ目は、自身の子どもの「(男性・女性)らしさ」に関する意識について。お子さんがいらっしゃる方にきいたところ、「自分の子どもに対して、なるべく『男だから』『女だから』などと言わないようにしている」という質問に対して、「あてはまる・ややあてはまる」と回答した人は7割を占めたことが発見でした。ただ、自分自身については「男らしさや女らしさに基づいて周りから期待される役割から降りたいけれど、実際に降りるのは難しい」と感じている方が4割います。「降りたい」とは、規定されている「らしさ」を手放し、「こうなりたい/ありたい」を自分で選択していくことです。10-20代の若い世代の女性では、5割が「降りるのが難しい」と回答しています。一方「降りた」方にそのきっかけをきくと、「年齢を重ねたこと」という回答が圧倒的でした。

楠本(読売広告社)
調査結果を聞きながら、自分の人生を振り返っていました。これまで無意識に典型的な男性の「らしさ」を求めてきたのかもしれません。一方で男性社員と向き合うと、やはり世代差もあると思います。20代の自分からすると「(男性・女性)らしさ」を求められることはあまりないと思う一方、40-50代の社員と話すと「男性がチームを引っ張っていくんだ」「決断していくんだ」と考えている人が多い印象です。
舩越
多賀先生、人によって生きづらさを感じる人とそうでない人がいるのは、なぜでしょうか。
多賀
従来の社会は、男性に期待される「男らしさ」に応えている限りは、男性であるというだけで女性よりも社会的な成功や尊敬を享受しやすかったことから、そうした「男らしさ」の期待に何の苦もなく応えられる男性にとっては生きやすい社会だったと思います。しかし、男性であればみなそうした「男らしさ」の期待に苦もなく応えられるわけではありません。理想とされる男らしさを達成し続けるために無理を強いられ、健康を害してしまう男性や、理想の男性像と自分あり方とのギャップに苦しむ男性もいます。
男女の生きづらさには明確な質の違いがあります。その背景には、私たちの社会が「男性標準」で作られてきたという側面があります。勉強を頑張って高い学歴を得る、職場で業績を上げて昇進する、高い収入を得るといった社会的成功は、男性にとっての理想であると同時に男女問わず誰にでも理想的なことととされてきました。一方、女性の場合、「家庭の責任を負うべき」「出しゃばるのは女性らしくない」といった、一般的な理想としての社会的成功とは矛盾する期待も同時に背負わされています。こうした文脈での女性の生きづらさの特徴は、一般的な理想と女らしさの理想と間で葛藤を経験しやすく、優秀であっても女性であるというだけで男性よりも低く評価され、社会的な成功が阻害されがちな点にあります。
一方、男性標準の社会では、社会の一般的な理想と理想的な男性への期待がほぼ一致しているので、男性には女性のような葛藤は無いかもしれませんが、その分逃げ場がありません。それが男性の生きづらさに繋がります。男性たちは「競争に勝て、成功しろ」という脅迫観念に追い込まれ、競争に乗らなければ「それでも男か」と言われ、競争に敗れれば屈辱を味わいます。さらに、男性優位の体制を維持しようとする社会のメカニズムのもとでは、男性は上に立つのにふさわしいと存在だとされるがゆえに弱音を吐くことは許されません。弱音を吐けば男として低く評価されるという恐怖から、男性は「つらい」と言うことさえ我慢を強いられます。
(3)構造的要因「ケアレスマン」と労働慣行の綻び
舩越
続いて男性の生きにくさの構造的な原因について考えていきましょう。男らしさと働くことは密接に関係していて、それを紐解くキーワードとして「ケアレスマン」という言葉があるそうですね。

多賀
はい。「ケアレスマン」とは、労働社会学や労働経済学のジェンダー研究の中で使われている言葉で、「家族のケア」をしない男性、あるいはしなくてよい状況にある男性を指す和製英語です。これは「男性稼ぎ主モデル」の社会において、家庭には家族のケアを一手に引き受ける専業主婦がいることを前提に、職場の都合に合わせて残業・出張・転勤をいとわず、無限定に働ける人を理想的な従業員とみなし、そういった人が昇進していずれは経営側に回っていくという日本の労働慣行を批判的に表現したものです。
舩越
この「ケアレスマン」によって支えられている男性稼ぎ主を標準としたモデルの危うさはどこにあるのでしょうか。
多賀
ケアレスマンを前提とした職場では、職場の都合に合わせて働けない人たちは「一人前」と認められにくく、一方で女性は結婚したら家庭のことを第一にすべきと考えられています。その結果、多くの女性が、キャリアを選ぶか、結婚・出産を選ぶか、あるいは二重負担のハンデに耐えるかを迫られます。いずれにしても女性にとって非常に働きにくく生きにくい状況だと思います。
他方で、こうした状況は男性にとっても生きづらさやリスクに繋がっています。唯一の稼ぎ手であるというプレッシャーから、病気になっても仕事を辞められなかったり、柔軟なキャリア形成や学び直しのチャンスを失ったりすることで、男性の人生の選択の幅を狭めることにも繋がります。近年、若年層では「共働き・共育て」が一般化していますが、職場の人たちの感覚が従来のままだと、女性に対しては職場と家庭の両立のための配慮があっても、男性にはないということになり、男性たちも仕事と家庭の板挟みにあうことがあります。
そして最近は、家族介護者の3割以上が男性で、年長世代で介護離職をしてしまう人も増えています。職場にとっても、経験豊かな年長世代を定年前に失ってしまうことは大きな損失ではないでしょうか。
舩越
「男性と女性どちらがつらいか」という対立議論に陥らないためにはどうすべきでしょうか。
多賀
男女の生きづらさの解消は、一方が得をすれば一方が損をする、トレードオフの関係であるように捉えられがちでした。しかし、女性は達成を阻害され、男性は達成を脅迫されるという違いはありますが、社会が男女双方に性別役割を押し付け、無理矢理に男性を上に引き上げようとする仕組みこそが男女の生きづらさの共通の原因です。どちらがつらいかで競うのではなく、共通の課題であるジェンダー不平等を協力して変えることによって、双方が解放されてWin-Winの関係になるのではないでしょうか。
舩越
当社グループでも「ケアレスマン」ならぬ「ケアアリマン」が増加していて、グループの男性育休取得率が上昇しており、2022年は58%、2024年では88%まで上がっています。楠本さんの在籍する読売広告社では取得率100%です。
楠本
会社として育児や介護への支援はあるべきというスタンスであることが、今の取得率100%に繋がっていると思います。育休取得している男性や周囲の社員の意識がこの2~3年で劇的に変わってきました。当社では育休面談を必ず実施しているのですが、当事者から「育休を〇日間取ろうと思うのですが、どうするのが一番いいですか」と取る前提で相談が入ることが当たり前になっています。ただ、「男は稼いでこいってパートナーからも言われていますので、数日間だけにします」という人もいます。やはり人手が減ることや男性が取ることに抵抗感がある人もまだいるようですが、周囲の意識も変わってきていて、理解を示そうという方が増えています。男性の育休取得は当たり前になっていくと思いますが、会社として先を読んで動いていくことが重要だと思っています。

(4)これからの男性性を探る ―「シェア・ケア・フェア」の提唱
舩越
男性と一口にいっても多様で、特に年代による認識のギャップでつらい思いをする若者が一定数いるという話も聞きます。年代別に見たときにどんなギャップがあるでしょうか。
多賀
今の50-60代は「男は仕事、女は家庭」が当たり前の環境で育ちました。一方、今の20-30代は共働きが当然。男性も家のことするのが当たり前で、リアリティ感覚や生活時間の構造が年長世代とは違います。そして幼い頃からジェンダー平等教育を受けているため、性別による縛りから自由な価値観を持っています。そのため、年長世代の管理職が、自分たちが若い頃の感覚のまま部下に接すると、若手は働きづらさを感じてしまうでしょう。
社会に残る男女格差を是正するため、女性登用などの政策は不可欠のものだと思いますが、短期間で結果の平等を達成しようと急ぐあまり、男女不平等だった上の世代の「ツケ」を若い世代に払わせるような形になってしまうと、フラットな価値観を持つ若者からの反発を招きかかねません。格差をより早期に埋めながらも、そのしわ寄せが若い世代だけに集中しないよう、全世代で均等に負担を分け合いながらジェンダー平等を進めていく工夫が求められています。
舩越
同じ男性の上司と部下の間でも、互いに環境も考え方も違うという前提で想像力を働かせながら、お互いにリスペクトすることが大事になりますね。

多賀
これからの男性のあり方を考えるヒントとして、「シェア(男女での責任や利益の分かち合い)」、「ケア(他者を援助し、自分を大切にし、他者の援助を素直に受け入れ感謝すること)」、「フェア(他者を尊重し公正な関係を築くこと)」の3つを提案します。これらに沿って、男性たちができることから一つずつ実践することで、職場や家庭、地域、そして社会はジェンダー平等へと大きく変化していくと考えています。
楠本
「シェア・ケア・フェア」は、他者への理解を深め公平性を高めていくためにとても大切ですね。私自身のパートナーとの生活でも有効だと感じます。
また多賀先生のお話から、男性の間にも多様な属性の方がいて、それぞれについて理解することが重要だとわかり、人事労務担当者としてはその点を念頭に置いて活動していくことが大事だと思いました。
舩越
一方で、「シェア・ケア・フェア」を求められつつ大黒柱としてのプレッシャーもまだある男性からは、求められすぎという声も聞こえてきそうです。そのつらさをなかなか口に出しにくい人もいるのではないでしょうか。
多賀
近年では男性でも稼ぎ手と子育てなどケアとの二重負担を背負っている人は少なくありません。しかし、子どもを持ちながらキャリアを継続してきた女性たちは、男性たちよりも一足先にこうした葛藤や二重負担の苦労を経験してきました。これらの負担は、社会がジェンダー平等へと変化する過渡期においては、ある程度引き受けざるを得ない苦労なのかもしれません。性別に関わらず誰もが仕事も家庭役割も担える社会になってしまえば、男性も大黒柱のプレッシャーから解放され、適度に働いて稼ぎながら、家庭役割も果たせるようになっていき、二重負担は解消されいてくかもしれません。今はそのための頑張りどころなのかもしれませんね。
舩越
男性にとっての生きにくさ、女性にとっての生きにくさはコインの裏表のようです。男女ともにハッピーでいられる未来をつくるために、気をつけるべきことは何でしょうか。
多賀
やはり男女の生きにくさ解消をトレードオフと捉えて批判し合うのではなく、生きにくさの共通の根っこを見定めて協力し合うことに尽きると思います。
白根
私は女性の生きづらさに目を向けて情報発信していますが、男性側の視点でお話を伺えて興味深かったですし、男性の生きづらさに目を向けることは、女性の生きづらさの解消にも繋がるのだと強く感じました。男性の大黒柱モデルのお話もありましたが、今日ご紹介した調査とは別の調査の結果になりますが、男性が大黒柱であるべきと考える女性は1割以下です。男性は肩の荷を下ろしていいですし、女性も自ら稼ぐ力を高めたいと思っています。結婚する人は減り、離婚する人も増えていて、いろんな家族の形がありますから、今は自分の人生を、オーナーシップを持って生きていこうという方が非常に多い印象です。家族やパートナーがいらっしゃる方は、お互いがどう生きたいか、役割分担をどうするかを話し合うことから始めるのがいいですね。
楠本
社員とコミュニケーションをとっていると、時代の変遷に伴って考え方が変わってきていると感じます。社員からこういう声が挙がっていたのはこの流れがあったからだと、自分の中で腹落ちする時間になりました。まずは小さなコミュニティで他者を尊重する意識を持つようにすると、より大きなコミュニティの中でも発揮でき、よりよい関係性が築けるのではないでしょうか。
多賀
ジェンダー平等は長年女性の問題とされ、従来の働き方や社会のシステムはそのままに、女性だけに働きかけて何とかしようという時期が長く、男性には他人事と思われてきました。近年、これは男性の問題でもあるとようやく社会が気づいて、大きく解決に向けて動きはじめました。こうした動きは、男性の既得権益を一方的に奪うものではなく、男性自身の生きづらさ解消にも繋がります。持続可能な社会の発展のため、男性にもジェンダー平等を自分ごととして捉えていただき、今日からできることを一人ひとりが一つずつ実践していくと同時に、組織を挙げてシステムを変えていくことにも取り組んでいただければと思います。

※肩書は取材当時のものです