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2020年 博報堂DYホールディングス/博報堂 社長年頭所感

2020.01.01

株式会社博報堂DYホールディングス 代表取締役社長
株式会社博報堂 代表取締役社長
水島正幸

激動の時代をクリエイティビティでリードする

新年あけましておめでとうございます。
昨年はラグビー日本代表や渋野日向子選手などのスポーツ界の活躍が世の中に明るい話題を振りまき、いよいよ迎える節目の年への弾みをつけてくれました。私自身としては博報堂DYホールディングスの社長に就任し、新たな中期経営計画のスタートに取り組んだ一年となりました。初めて経験することも多く、新鮮な気持ちで毎日を過ごすことができました。

2020年代の幕が開けました。「オールデジタル化」による大変革時代の到来です。5G、IoTなどの技術革新が生活者の周りにあるあらゆるものをデジタル化・ネットワーク化し、生活者の暮らしは大きく変化しようとしています。企業の環境も同様で、技術の進化は業種の垣根を融解させ、産業構造が大きく転換し、企業活動は海外も含めてますますボーダレス化していくでしょう。
オールデジタル化によって、生活者とモノは“常時・双方向”につながり始めます。その接点でのやりとりを介して、モノは一人ひとりのニーズを深く把握し、個々に最適化されたサービスが生活のさまざまな場面で提供されていくようになります。そうして生活者とモノの関係性が変わっていくとき、その接点には必ず新たなサービスや価値が生まれていきます。当社グループの博報堂では、そこに出現する新しい市場を「生活者インターフェース市場」と名付け、具体的なビジネスの創出に取り組み始めています。
重要なのは、生活者と常時・双方向の関係性を築き、日々使われるサービスになるためには、今まで以上に“生活者にとっての価値”の設計が求められるという点です。私たちもフィロソフィーである生活者発想を今まで以上に磨きながら、お取引先の皆さまとともに、生活者と社会、生活者と企業の新しい価値の創造に取り組んでいきたいと考えています。

昨年は博報堂DYグループとしての新たな中期経営計画を発表し、博報堂でも新VIを掲げて“クリエイティビティの博報堂”としての新方針を表明するなど、これからの自分たちの挑戦を「宣言」した年でした。今年は、それらを「実行」していく年です。グループの社員一人ひとりが縦横無尽に動き回り、宣言したことの実現に全力で取り組んでいく。そうやって実際に世の中を動かしていく存在にならねばならないと、決意を新たにしています。
この夏、自国でのオリンピック・パラリンピックの開催は、日本人にとって生涯忘れられない記憶となるでしょう。この大きな出来事が日本にどのような変化をもたらすのか、上位概念で捉えて好機へと転換していくことが肝要だと考えます。数多くの外国人が来日することは、日本全体が本格的にグローバル化し、外国人との交流が日常化するきっかけになるでしょうし、世界からの出場者に声援を送りながら、障がいの有無や人種などのダイバーシティを自然と受け容れる感覚を得ることもできるでしょう。そのような社会と生活者の大きな変化を、どんな未来に活かしていくのか。私たちはクリエイティビティを振り絞って考え、考えたことを「実行」していきたいと思います。

新たな10年が始まります。私たちはグループの総力を挙げ、生活者発想と、最大の強みであるクリエイティビティを発揮して、この激動の時代をリードしていきたいと思っています。
本年もよろしくお願い申し上げます。

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