ボーナスやセールなどの影響で、消費意欲指数は前月より上昇。
根強く続いた節約意識も、今月はやわらぐ気配。
株式会社博報堂(本社・東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、消費の先行きに関する調査を毎月実施。その結果を「来月の消費予報」として発表しています。
7月の消費意欲指数は49.6点。前月比+2.0ポイント。低調が続いていた消費意欲指数ですが、今月は例年の7月と同様に50点近い数値となり、2016年では1月に次ぐ高い結果となっています。
Point 1:金銭的余裕と季節的消費で、節約意識もやわらぐ
例年、7月は消費意欲指数が上昇する傾向があります。今年も前月から+2.0ポイント伸びて、49.6点となりました。消費意欲の理由(自由回答)を見ると、「ボーナスが出るので日頃我慢している服やアクセサリーを買いたい」など金銭的な余裕を挙げる人が前月から増加(16年6月61件→16年7月81件)。また、「セールがある」(16年6月8件→16年7月50件)や、「服が欲しい」(16年6月53件→16年7月70件)など、季節的な声も増えています。
2016年は、季節の変わり目や大型連休でも消費意欲の低調が続いていました。しかし、7月は「今月までに多く使ったので節約する」といった声が前月よりも大幅に減少(16年6月174件→16年7月65件)。根強く続いていた節約意識もやわらぐ月となりそうです。
Point 2:特に、女性の方がボーナスやセールの影響で消費意欲は上向き
7月の消費意欲を性別で比べると、男性よりも女性の消費意欲指数が伸びています(前月比:男性+1.1ポイント、女性+2.9ポイント)。自由回答でも、ボーナスなどの金銭的要因やセールを理由に挙げているのは女性の方が多くなっています。
※ ボーナスなど金銭的な理由を挙げる声:男性37件、女性44件
※ セールを理由に挙げる声:男性2件、女性48件
Point 3:消費税引き上げ先送りの影響は特に見られない
消費税引き上げの先送りに関する声はほとんど見られませんでした。わずかに、「買う予定のものがあったが、増税が先送りになったからまだ購入しなくても良い」といった声が挙がっただけで、今のところは、先送りによる消費への影響は少ないようです。
■ 質問項目(質問文)
[消費意欲指数]
消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、
あなたの来月(7月)の消費意欲は何点くらいですか。(自由回答)
また、あなたがその点数をつけた理由をお答えください。(自由回答)
[特に買いたいモノ・利用したいサービス]
あなたが来月(7月)、特に買いたいモノ・利用したいサービスはありますか。(単一回答:ある/ない)
特に買いたいモノ・利用したいサービスとは何ですか。(複数回答)