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【カンヌライオンズ2016 Vol.4】博報堂DYグループ、カンヌのセミナーで熱く語る!

2016.07.29
#広告賞

6月18~25日、カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル*(以下カンヌライオンズ)において、博報堂DYグループとして4つのセミナーを実施しました。

「カンヌライオンズ」2日目の19日には、メイン会場のLumiere Theatreで、博報堂の北風勝取締役常務執行役員が登壇する博報堂セミナーが行われました。また、「ライオンズヘルス」の初日に、博報堂DYメディアパートナーズとして初めてカンヌでセミナーを行った他、博報堂アイ・スタジオが「ライオンズイノベーション」のセッションに登壇。博報堂DYグループの戦略事業組織kyuも、トークセッション形式のセミナーを開催しました。

各セミナーの内容は、以下をご覧ください。

●博報堂セミナー
講演者:北風勝(博報堂取締役常務執行役員)
セミナータイトル:Agency βeta - The Secret of Team Prototyping

“Agency βeta- The Secret of Team Prototyping.” と題された講演で、北風勝取締役常務執行役員は、博報堂グループが会社規模や歴史に甘んじることなく、常に新しいクリエイティブを生み続けるために、「意図的に実験的なβeta版クリエイティブチーム=Agency βeta」を結成していると説明しました。

そして、Agency βeta をつくる際、留意すべき3つのキーポイントを紹介しました。

Agency βetaをつくる際、留意する3つのキーポイント

1.Create the way we create
→イノベーティブなアウトプットを生み出し続けるためには、従来のチームの慣習や作り方そのものを大胆に革新していかなければいけない。

2.Pivot Prototyping
→強みとなるコアスキルに軸足をしっかり固定しながら、もう片方の足でさまざまな未開拓領域に挑戦する“ピボットターン”を繰り返す。

3.The world’s first failure→世界で誰よりも早く、新しい失敗をすること!それを賞賛し、共有し、学ぶ。ただし、同じ過ちは繰り返さないこと。

 そのようなキーポイントを留意することで適切なAgency βetaを結成することができると紹介しました。さらに、ケーススタディとして実際の5つのクリエイティブエージェンシーチームを紹介しました。

Agency βetaとして紹介された5つのクリエイティブチーム

□博報堂ケトル ‐ 革新的なインテグレートキャンペーンをつくりあげる会社。
\QUANTUM ‐ イノベーション、特に新規事業及び新商品開発に特化する会社。
□STEVE N’ STEVEN – 映像コンテンツビジネスを創造する会社。
□TEAM KOSUGI ‐ 企業トップとのコラボレーションで課題解決するチーム。
□SIX ‐ デジタル領域やマス領域などの区分をこえた、次世代型クリエイティブを開発する会社。

 以上のチームの事例をもってチームプロトタイピングの実例を示しました。会場は熱心に聞き入るオーディエンスで埋まり、さらにその様子はカンヌライオンズのオフィシャルサイト“Lions Live”で世界に同時配信されました。

●博報堂DYメディアパートナーズセミナー
講演者:丸山安曇(博報堂DYメディアパートナーズ メディア・コンテンツクリエイティブセンター ビジネスディベロップメント)、
皆川治子(博報堂MD統括局総合企画部 タッチポイントエバンジェリスト)
セミナータイトル: “How Media is Re-writing the Motherhood Manual”

「ライオンズヘルス」初日に、博報堂DYメディアパートナーズはカンヌ初となるセミナーを主催しました。「How Media is Re-writing the Motherhood Manual」と題したこのセミナーでは、妊婦向けアプリ『妊婦手帳』を紹介しました。妊婦手帳は、博報堂DYメディアパートナーズが、NTTドコモと共同開発した、産科と連携した妊娠中の不安を軽減する妊婦向けラーニングサービスです。
一見、広告会社や通信会社が関与できないように思えるこの領域に取り組み、3年余をかけ、悩める妊婦はもちろん、妊婦と向き合う医療機関の信頼も勝ち得るソリューションへと成長させました。その経緯やビジネスモデルについて、博報堂DYメディアパートナーズ メディア・コンテンツクリエイティブセンターの丸山安曇と、博報堂MD統括局総合企画部の皆川治子が説明しました。
講演は立ち見が出るほどの盛況ぶりで、終演後には各国の参加者からビジネスモデルや医療機関連携の具体的な方法についてなど様々な質問が飛び交っていました。

 『妊婦手帳』http://www.nimpu.jp/support/

その他、博報堂DYグループのセミナーとして、博報堂アイ・スタジオの嶋田仁(執行役員・グローバルビジネスセンター長)と望月重太朗(クリエイティブディレクター・Future Create Lab部長)が、「ライオンズイノベーション」のセッションに登壇しました。
”Miso Soup and Metamorphic Prototyping: Augmented Advertising”と題し、デジタル技術の仕組みを様々な形に変容させる新しいプロトタイピング・コンセプト「Metamorphic Prototyping」の概念を、日本では馴染みの深い調味料「味噌」をはじめとした発酵食品の技術進化のプロセスに例えて解説しました。
同社も開発に携わった「Pechat(すべてのぬいぐるみをおしゃべりにするボタン型スピーカー)」や「Talkable Vegetables(触ると野菜がしゃべって自己紹介する技術)」など、プロトタイピングを作成することで課題解決へと繋げた事例を6つ紹介しました。事例紹介ビデオ上映後には、会場から拍手が湧き起こりました。

 博報堂DYグループの戦略事業組織kyuもトークセッション形式のセミナーを開催しました。セッションに参加したのは、kyuのMichael Birkin CEO、グループの連結子会社であるSid Lee会長のBertrand Cesvet氏、グループ内企業であるIDEO Europeマーケティング・ディレクターのSue Siddall氏です。タイトルの “What creativity wants?” は意訳すると、「なぜ今の時代にクリエイティビティが求められるのか?」。kyuのMichael Birkin CEOを中心に、大きく以下の2点をテーマに活発なディスカッションが交わされました。

  • 職域とコンピタンシーが異なる会社が集まり、新しい枠組みを作ることで、相乗効果を発揮することができ、有機的なコラボレーションが生まれる。
  • 異なる才能が集まる新しい枠組みだからこそ、社会課題が顕在化しやすい。ゆえに、得意先のオリエンテーションを受ける前から、社会課題解決ビジネスを作り出すことができ、社会をリードしていくことができる。

kyu が特色の際立つパートナーを繋ぎ、それぞれの強みを活かした新しい枠組みによって社会課題を解決した事例が紹介されました。

 *6月18~25日の「カンヌライオンズ」と同時並行して、医療・ヘルスケア分野の「ライオンズヘルス」(18~19日)、テクノロジーやイノベーションに特化した「ライオンズイノベーション」(21~22日)、今年(2016年)新設された、音楽やエンターテインメント分野を評価する「ライオンズエンターテインメント」(23~24日)の計4つのフェスティバルが開催されました。

カンヌライオンズ2016 アーカイブ

【Vol.3】カンヌライオンズ2016、博報堂DYグループ審査員4名が感じた今年の潮流

【番外編】カンヌライオンズ2016で審査員を務めた細田高広(プロモ&アクティベーション部門)と志水雅子(ダイレクト部門)のインタビュー記事、Advertimesに掲載

【番外編】北風勝 常務執行役員のカンヌライオンズに関するインタビュー記事、SENSORSに掲載

【Vol.2】カンヌからライブ中継! 博報堂から北風勝常務執行役員がセミナーに登壇します。

【Vol.1】カンヌライオンズ2016審査員に博報堂DYグループから4名が決定

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