テレビの進化を共創する
博報堂DYメディアパートナーズ取締役常務執行役員 相坂勇人

旧年中も、博報堂DYグループ、TV AaaS Labの活動に多大なるご厚情を賜り誠にありがとうございました。
2022年は生活者のデジタルシフトによる放送と通信の融合が加速し、放送波でリアルタイムの編成を見るのと同じように、コネクテッドテレビで動画サービスを楽しむことがごく自然な視聴形態になりました。4月には民放10局によるリアルタイム同時配信がスタートし、スマートフォンで放送コンテンツを視聴する環境が整うなど、テレビビジネスは伝送路を問わないコンテンツ中心の考え方に変化してきています。
また、SNSや口コミを通して見逃し配信視聴数の新記録を次々と更新していくようなドラマが話題になるなど、番組の「視聴形態」が多様化することで、インターネット上の「広告接触点」は無視できない状況になっています。
生活者のデジタルシフトが加速し、放送と通信の垣根が曖昧になっていく環境下においては、広告ビジネスにおいても配信領域を統合した商品設計や、統合リーチの計測など、「売り方・測り方」も大きく変わっていく必要があります。
生活者だけでなく広告主も変化しています。昨年デジタル広告費がマス4メディアの広告費を超え、デジタルの運用型広告では当たり前になっている広告効果の可視化や最適化など、マーケティング投資におけるメディア運用のニーズに向き合うことが求められています。
こうした広告主からの可視化・最適化に関わる高度なテレビ運用ニーズや、テレビの価値を高めるような情報発信、複雑化するZ世代を捉えるコンテンツプロモーション連携まで含めて、テレビの価値向上を目指して9月に立ち上げたのがTV AaaS Labです。
2023年は、放送と通信の融合がさらに加速することで、生活者の視聴スタイル、広告との接触点はますます多様化し、先に述べた統合リーチ計測や統合指標など、放送局の皆さんはじめ、テレビに関わるすべてのプレイヤーが協調し、業界全体が一丸となって対応すべき課題が多くなるでしょう。
TV AaaS Labでは、AaaSで開発したデータやテクノロジーなど博報堂DYグループが保有するナレッジを駆使し、生活者の変化や広告主の多様なニーズに応え、テレビの価値向上に繋がるような取り組みを放送局の皆様と進めて参りたいと考えています。
すでにスポーツ協賛価値の可視化やリアルタイム同時配信・見逃し配信と地上波を組み合わせた広告効果の分析など、放送局の皆さんとの取り組みを始めており、2023年は放送局の皆さんとの取り組みをさらに加速させ、さらなるテレビの価値向上を目指して参りたいと思います。
本年も、博報堂DYメディアパートナーズに倍旧のお力添えを何卒よろしくお願い致します。

博報堂DYメディアパートナーズ 取締役常務執行役員

メディアビジネス担当

相坂 勇人(Hayato Sozaka)

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