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パパの子育てと仕事の両立にむけ、アイデアを実際の行動に繋げていく取り組み―港区立男女平等参画センター主催・博報堂こそだて家族研究所パパチーム協力 「”赤点パパ” の子育てと仕事の両立 行動デザインワークショップ」

2017.07.11
#こそだて研#パパ

2017年5月28日(日)、6月4日(日)の2日間にわたり、東京都港区芝浦にある港区立男女共同参画センター・リーブラ内で、博報堂こそだて家族研究所 パパチーム「パパハックション」のメンバーが講師/ファシリテーターとなり、「"赤点パパ" の子育てと仕事の両立 行動デザインワークショップ」が開催されました。

港区立男女平等参画センターでは、すべての人が性別にとらわれず、自分らしく生きる参画を推進する港区の拠点施設として、意識啓発する各種講座を企画開催しており、その一環として、パパを対象した講座を実施しています。
今回、博報堂こそだて家族研究所のパパチーム「パパハックション」の“子育てと仕事の両立にむけた、アイデアを具体的な行動に繋げていく”という活動趣旨に共感頂き、これまでの座学ではなく、
パパ自ら考え、語り、行動する、そして交流のきっかけとなるワークショップ形式での講座の実現に至りました。

本講座は、港区在住/在勤の就学前のお子さんを持つパパ達を対象とし、約15人が3チームに分かれ、日々の子育てや仕事の両立についての課題や悩みをパパ同士で共有、議論し、見える化。その悩みに対して、博報堂独自の行動デザイン発想のフレームワークを生かし、すぐに行動できそうな解決策=ハックション(Hack+Action)をパパ同士で共創するグループワークを行うというものです。

<Day1>

ワークショップ初日。
まずは、初対面のパパ同士の緊張をほぐすアイスブレイク(頭の体操)から始まり、自己紹介。
どの辺りに住んでいるか、子供と行く公園の話など、同じ区内在住だからこその話が弾みます。

そしてここからが本番。まずは各グループでパパとして自分は100点満点で何点かという自己採点。
普段の自分の子育てと仕事の両立ぶりを振り返り、出来ていること、出来ていないことを思い返しながら、
自分に点数をつけてみます。まさに赤点パパもいれば、優等生パパも。
全体の点数平均は、赤点ではないものの、60点に達するかどうか。自分なりにやっているつもりだけど、
本当に出来ているか確信を持ちきれず、悩んでいることが見て取れます。

続いて、自分がイメージする「子育てと仕事が両立している理想の状態」を書き出し、明確にした上で、その理想が実現できていない現状への悩みや、実現を阻んでいる課題を抽出し、一つ一つ付箋に書き出していきます。
そして、付箋を模造紙のマトリクスにマッピングしながら、グループ内で共有します。

パパたちの悩んでいるポイント、傾向が分かりやすく見える化され、実は同じ所で悩んでいたり、確かにその悩みもあるよね、という発見/気付きに繋がり、もやもやとしていた課題がどんどん明確になっていきました。

最後には代表パパが、各グループでの悩みの傾向や議論のプロセスを発表し、Day1は終了。

<Day2>

Day1の最後に出された宿題「ママにパパとして、100点満点で何点なのかを採点してもらう」
のグループ内共有からスタート。宿題が出された時にちょっと怯んでいたパパ達ですが、その点数の共有が始まると各グループでは、どよめきや拍手。ママの採点は、パパの自己採点を上回る高得点が続出、中には100点オーバーのパパも。ママは意外と頑張りを評価し、感謝している。と言うことが分かり、パパ達にも笑顔が溢れました。

ママの評価はOK。でも、集まったパパ達は自分なりに悩みや課題を抱えているのも事実。

ここからは、Day1で出た様々なパパの悩みを読み込み、博報堂「パパハックション」メンバーが、両立のハードルであり課題を大きく6つのテーマに整理。各グループで2つテーマを選び、博報堂ならではの「行動デザイン発想」を体験。ツール「行動デザインのツボカード」を使って、その課題を解決できそうな、具体的な行動アイデアを強制発想していきます。

グループ内共有では、自然発生的に感嘆の声や、拍手が。ツボカードを使い、強制的に発想していくことで、1人では中々思いつかない視点の行動アイデアが多く生まれたようです。

そして2日に渡るワークショップのフィナーレは、各グループの代表パパによる全体へのプレゼンテーション。そのプレゼンを聞き、参加パパ達が気になるハックションにシールを貼って投票していきます。
各パパは、その中から一つだけ、自分が子育てと仕事の両立にむけて、明日から実践したい行動アイデア=“Myハックション”を選び、全員の前で発表、行動宣言をして締めくくりました。

2週連続、日曜日の午前中という子育て中のパパとしてはハードルが高い参加条件の中、多様なバックグラウンドを持ち、非常にモチベーションの高い港区パパ達にご参加頂き、グループワークを進める中で同じ悩みを持つもの同士も打ち解け、会話も活発で、笑いが絶えない2日間の講座となりました。

<最後に/ワークショップを終えて>

集まった港区パパ達は子育てと仕事に対して、意欲的かつまじめに取り組んでいて、いちパパとしても、参考になることだらけでした。でも、そんなパパ達でさえ様々な、また共通の大きな悩みを抱えていました。
このワークショップを通して、1人1人がMyハックションを見つけて頂けたことはもちろん、ママに比べて横の繋がりが薄いパパ同士が、この講座を通じて打ち解け、参加パパ同士がSNSの勝手グループを立ち上げるなど、パパ同士のコミュニティ形成にまで繋がったことが1つの成果だったと思います。その後も、実際に行動してみた!というシェアが、ぞくぞくありました。
働き方改革が叫ばれる中、こういった取り組みを、リアルなパパ目線でひろげていきたいと考えています。ご興味がある自治体、企業の方は、ぜひお声掛け頂ければと思います。

<港区立男女共同参画センター リーブラ担当者様コメント>

今回の講座について、ご依頼をいただいたリーブラ担当職員の方は、以下のように振り返っています。
「父親向け講座は毎年開催しているものの、育児と仕事の両立をパパたち自身が考える講座ははじめての試みでした。ワークショップはパパの気持ちに立って組み立てられており、2日目には実践可能な具体的なアイデアをすべてのパパが持ち帰ることができました。パパハックション様のファシリテーションのすばらしさに感心する声、『参加してよかった』、『また集まりたい』と答えられる方も多く、非常に満足度の高いものとなりました。接点のなかったパパたちが、育児や家庭の話で盛り上がり、積極的にアイデアを出し合う姿がとても印象的でした。私たちのような公共施設の地域における新たな役割を発見できたように思います。」

<講座参加者アンケート>

2日間トータルで参加した全てのパパが「良い」以上。72%のパパが「非常に良い」と答え、自由回答欄にも多くのポジティブなコメントを頂くなど、参加したパパ達からは非常に高い評価を頂いた講座となりました。

※講師の説明、講座内容、理解度、各満足度アンケートを総計数値
■参加したパパの感想
・参加できて、とてもよかったです。いろいろと話すことで、考えが整理されました。早速、行動にうつしていきたいです。
・非常に楽しく学ばせていただきました。一人で悩んでいましたが、みんな同じと分かっただけでも安心しました。
・まわりのパパがどう考えているか、大変参考になりました。ご開催いただきありがとうございました。
・楽しい時間でした。参加メンバーによるところも大きいのですが、各テーブルのファシリテーションが素晴らしい
・いろいろなパパのハックを聞けてよかった。
・パパ同士でもりあがれてよかった。話が合うし助かる。
・すばらしい取り組みだと思います。

「パパハックション」

こそだて家族研究所内の、パパ研究員によるチーム。パパの仕事と子育ての両立を応援する活動を行っています。
WEBサイト:http://papahacktion.com/

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