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博報堂生活総研[来月の消費予報・9月](消費意欲指数)

2017.08.25
#消費#生活総研

シルバーウィークは日程に恵まれず、
9月としては過去最低の消費意欲指数に

株式会社博報堂(本社・東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、消費の先行きに関する調査を毎月実施。その結果を「来月の消費予報」として発表しています。

9月の消費意欲指数は45.5点。前月比-4.2ポイント、前年同月比-2.0ポイントと、9月としては過去最低値となりました。

Point 1:シルバーウィークの恩恵なく、消費意欲は高まらず

9月は夏の季節消費やセールが終わり、消費意欲が低下する月ですが、今年は例年以上の低下を見せ、9月の消費意欲指数としては調査開始以来の最低値となりました。要因のひとつとしては、今年のシルバーウィークは3連休があるだけで、大きな消費機会とはなりにくいことが考えられます。

消費意欲指数の理由(OA)を見ると、季節消費への意欲を挙げる声(16年9月98件→17年9月85件)、「欲しいものや出費の予定がある」という声(16年9月140件→17件9月124件)などが減少。また、特に買いたいもの・利用したいサービスにおいても、「旅行(前年同月比-27人)」「レジャー(前年同月比-10人)」といったコト消費の減少が目立っています。

Point 2:意欲低下は、消費する理由を見つけられないことが要因か

通常、消費意欲が高まった翌月は、その反動による意欲低下が目立つ傾向があります。しかし今月は、消費意欲指数の理由を見ても「前月までに使った反動でセーブ(16年9月184件→17年9月163件)」「金銭的な理由による節約、我慢」(16年9月235件→17年9月212件) といった声はやや減少しています。

消費意欲指数の理由で、①消費に対して積極的な回答をした人(277人)、②消極的な回答をした人(998人)、③どちらでもない中間の回答(「今は様子見」や「特になし」など)をした人(312人)に分け、その構成比を前年同月と比較すると、①の積極層(16年9月19.8%→17年9月17.5%)がやや減って③の中間層(16年9月17.3%→17年19.7%)が増えています。また、点数の平均を見ると、①の積極層と②の消極層はほぼ前年並みですが、③の中間層では低下しています(前年同月比-3.4ポイント)。金銭的に厳しいというよりも、積極的に消費する理由が見つからず、意欲が高まらない様子がうかがえます。
※①~③の回答者数の合計は、消費意欲の理由として一人の回答者が複数の回答を挙げている場合があるため、サンプル数(1,500人)とは一致しません。

■ 質問項目(質問文)

[消費意欲指数]
消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、
あなたの来月(9月)の消費意欲は何点くらいですか。(自由回答)
また、あなたがその点数をつけた理由をお答えください。(自由回答)

[特に買いたいモノ・利用したいサービス]

あなたが来月(9月)、特に買いたいモノ・利用したいサービスはありますか。(単一回答:ある/ない)
特に買いたいモノ・利用したいサービスとは何ですか。(複数回答)

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