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博報堂、DAC社と連携しLINE公式アカウント上で 会話エンジンを用いた自動応答アンケート調査を実施

2015.11.06
#AI技術

―会話エンジンを利用したマーケティングツール開発も可能に-

株式会社博報堂はマーケティングツールとして利用可能な会話エンジンを開発し、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長CEO:矢嶋 弘毅、以下 DAC)のLINEビジネスコネクト※1に対応したDAC社のサービスDialogOne※2と連携させることでLINE公式アカウント上でも利用できるマーケティングサービスの提供を開始しましたので、お知らせ致します。

当社が開発した会話エンジンは、スマートフォン上で動作するメッセンジャーアプリや、各種Webサービス、IoTデバイスなどとインターネット経由で連携させ、ユーザーからの問いかけに自動で応答するアプリケーションの開発などが可能になります。

既に一部クライアント企業が運用するLINE公式アカウント向けに自動応答アンケート調査ができる機能の提供を開始しています。

株式会社博報堂は2013年に会話エンジン開発を目的として100%子会社であるSpontena.LLC(代表社員:博報堂、以下、Spontena社)を設立すると共に、米国Pandorabots社(http://www.pandorabots.com)と日本国内およびアジア地域での会話エンジン開発および事業推進に関しての包括的業務提携契約を締結し、会話エンジンのシステム開発および事業開発を行っています。

■LINE上での会話エンジン利用事例

弊社クライアント企業が運用するLINE公式カウント向けにアンケート型の対話応答システムを提供しました。博報堂の子会社Spontena社の開発した会話エンジンと、DAC社の提供するDialogOneを連携させることでLINE上での会話エンジンによる応答を実現しています。

本件会話エンジンはLINEユーザーと直接対話することで、ユーザーが好む商品や、買う場所などを自然な会話の中で引き出すことが可能です。また、会話を通じて取得したヒアリング結果はデータベースに蓄積することができます。

従来型のアンケートとは異なり、ユーザーの反応に応じて柔軟に聞き方を変えていくことができるため、より深いユーザーインサイトを獲得できます。

質問の言い換え例)

会話ロボット:好きな動物は?
ユーザー:分からない
会話ロボット:今までに動物を飼ったことはありますか?
※基本的な質問文でユーザーから回答を引き出せない場合でも、会話を継続することでユーザーインサイトを探っていくことが可能です。

今回の取り組みでは約8,000名のユーザーに向けてアンケート調査を行い、80%以上のユーザーから回答を得ました。また、ユーザーから回答として得られた約2万5000件のヒアリング結果のうち、99.3%について自然言語処理による回答分類に成功しました。

回答分類例)

会話ロボット:お住まい状況についてお聞きします。一緒に暮されている方はいますか?
ユーザー:嫁
回答分類:既婚、夫婦のみ

※会話エンジンからの問いかけに対してユーザーは様々な言葉で回答します。それらの自然文で入力された回答を自動分類することでマーケティング活動に利用しやすいデータに整理します。

■その他会話エンジン利用イメージ

当社の会話エンジンはテレビや家電などと連携させることで「チャンネルを変えて」といった利用者の呼びかけに「何チャンネルにしましょうか?」などの自然な応答を返す機能を付加することもでき、LINEに限らず様々なサービスと連携することが可能です。

各種アプリやデバイスと当社の会話エンジンを連携させることで、今後も様々なサービス開発、商品開発を進めてまいります。

※1「LINE ビジネスコネクト」とは

LINE株式会社がアカウントの各種機能を企業向けにAPIで提供し、各企業がカスタマイズして活用できるサービスです。「LINE ビジネスコネクト」を活用することにより、従来の企業公式アカウントのような、LINEユーザーへの一方通行のメッセージ配信だけでなく、特定のユーザーに対してより最適化されたメッセージを送り分けることができるようになります。さらに、ユーザーの同意のもと、企業の持つ既存のデータベースや、自社システムとLINEアカウントを連携させることで、メッセージ配信ツールとしての域を超え、顧客管理(CRM)ツールや、業務ソリューションツールとしての利用も可能(※)になります。

※LINEでは、LINEアカウントに紐付いた各企業の顧客データを保持することはありません。

※2DAC社DialogOneの概要:

LINE上で企業とユーザーが相互のコミュニケーションを可能にするメッセージ管理ソリューション。 高いリーチを獲得するだけでなく、ユーザー一人ひとりに対して最適なメッセージ配信が可能です。

 http://www.dac.co.jp/service/technology/crm/dialogone.html

【Spontena社概要】

自然言語処理技術を利用した独自事業およびマーケティング支援活動を行う目的で博報堂研究開発局が主管となって設立した事業会社。Spontena社では、会話エンジンなど、自然言語処理領域でのサービスを継続的に開発していくことを計画しています。

・社名:合同会社Spontena
・所在地:東京都港区赤坂5-3-1 赤坂Bizタワー
・代表社員:株式会社博報堂
・設立日:2013年4月1日

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