40~60代は「若々しい」が当たり前。「若々しい」に加え
「センスがいい」、「自然体に」を求める“新型50・60代”が登場。
博報堂新しい大人文化研究所では、40~60代を“新しい大人世代“と呼び、調査研究を行っています。
調査結果を見ると、40~60代の変化は、さらに本格感を増しています。新大人研レポート2012~13年は「絶滅!?する中高年-“新しい大人世代の登場”」、2013~14年は「いま高齢社会は“新しい大人社会”へと大きく変化」でした。2015年はあらためて生活者の変化に注目して『シニアから新大人へ』。自分たちは従来の50・60代とは違うという意識が高まっています。40代も含めて、単なる「若々しさ」だけでなく多方面での新たな兆しが見えて来ました。今回のシリーズでは、消費にも大きな影響を与えるその生活者の意識変化を明らかにして行きます。
調査結果から新しい大人が“新型50・60代”へと変化していることがみえてきました。新しい大人世代は依然「若々しさ」を求めるものの、「若さ」だけでは満足できない欲張りな新しい大人といえ
そうです。
「人から呼ばれて嬉しい言葉」に関しては、50・60代では「若々しい」が引き続き1位ではあるものの、2003年に調査を開始してから初めて、40代~60代全体で、「センスがいい」が1位になっています。特に女性のポイントが高く、女性がこの傾向を牽引しています。
なお、「自分がこうありたいと思う理想の大人像は?」という問いに対しては、全体では「いつまでも若々しい大人でありたい」(71.1%)と「あるがままの自然体な大人でありたい」(71.6%)がほぼ同レベルで、「自然体な」を望む女性は75.6%、男性は67.5%と、やはり女性がこの傾向を牽引しています。しかも女性の「自然体な」が「ファッショナブルな」(53.3%)を大きく上回っており、男性に先駆けて女性が、「こうありたい自分」としてはより「自然体」を望んでいることが分かります。ムリをして若づくりをしているという批判もいままで50・60代に対してされることがありましたが、がんばる若さからより自然体な若さを求め、50代以上でも自分たちを女子と呼んだり、女子会をする人たちのことを「自然体大人女子」と呼ぶことができそうです。
「何歳になっても若々しく、前向きな意識を保ち続けたい」人は73.7%と高い数値であり、世代を超える共通の認識となっていて、年代が上がるほど高くなっています。依然として「若々しさ」に高い意識を持ちながら、「センス」「自然体」を求めるようになってきたという調査結果からも分かるように、「若さ」+αを求め始めている“新型50・60代”が登場しています。それをリードしているのが「自然体大人女子」です。