こんにちは。ヒット習慣メーカーズの馬場です。
年末年始はイベントが盛りだくさんですね。僕自身は、大小さまざまな支出が続いて、厳しい懐事情が続いており、楽しい一方、来月以降がこわい気持ちもあります。

ということで、今回予報するヒット習慣は「家計ダイエット2.0」です。各種サービスを活用した高度な節約や、専門家への気軽な相談を通じて、家計の改善を図る習慣を指して「家計ダイエット2.0」と呼んでいます。これまでの家計ダイエットとどうちがうのか、具体的な事例を交えてご紹介させていただきます。

一つ目は、テクノロジーをフル活用した高度な節約の事例です。家計簿アプリに自身の保有するカードやポイント、株などをすべて集約し、一元管理することで家計の見える化をして家計ダイエットの計画を立てているという例は皆さんの周りにも見られるのではないでしょうか。ヒット習慣メーカーズにも、家計簿アプリを使い始めてから、本への支出をおさえ、図書館に行く頻度を増やしたという、日々の生活の一部まで変わったというメンバーもいます。

二つ目は、ファイナンシャルプランナーに気軽に家計のことを相談するという事例です。友人と話していると、資産形成をするための大きなお金はないけれど(むしろ、ないからこそ)ファイナンシャルプランナーに相談したいという話をちらほら聞きます。そんな時に、共通して話されるのは、貯蓄や投資だけでなく、電気代やガス代、携帯の利用料など生活費に関することも可能なら教えてほしいということです。ガスの自由化や格安スマホの隆盛に伴い、日常生活における固定費の管理や最適化の方法がどんどん煩雑化していることを受けて、今後こういった生活者はどんどん増えていくのではないかと思っています。事実、Web上や店舗であっても短時間で簡単にファイナンシャルプランナーに相談できるサービスが増えています。また、実際に専門家に相談しないまでも、家計簿アプリなどから収集された支出データを解析し、カテゴリ別に理想の支出を提案してくれるなど、簡易的な家計コンサルティングサービスも海外を中心に現れはじめています。

それでは、なぜ「家計ダイエット2.0」を実践する生活者が増えているのでしょうか。理由を考えてみました。
まずは、ベースとなる節約意識が高まっていることがあると思います。以下はGoogleトレンドで「節約」の検索数を見たものですが、2010年ごろを底に2014年ごろまで右肩上がりで伸びています。2010年以降の天災の増加などから将来不安を抱きやすくなったことに加え、2014年の消費増税以降は、非常に高い水準を維持しているのではないでしょうか。来年10月に消費税率がさらに引きあがることを考えると、この傾向が加速する可能性もあります。

生活者意識の変化を考えると、お金と上手に付き合う意識が強くなっていることがあげられます。家計簿アプリなどが普及し、自分のお金の使い方が可視化された結果、性別や年代問わず、多くの方の家計リテラシーが向上しているのではないでしょうか。
また、家計リテラシーの向上にも関連して、お金にこだわることに対してポジティブなイメージが強くなっていることもあげられます。少し前にトレンドワードになった、ミニマリストなどに代表されるように、節約という行為が“スマートさ”の文脈で語られることが増え、節約志向に対するいわゆる“守銭奴”的なネガティブな印象が薄れてきたのではないかと思っています。

最後に、「家計ダイエット2.0」のビジネスチャンスについて考えてみました。

◎「家計ダイエット2.0」のビジネスチャンスの例
■スーパーやコンビニなどの日常の買い物の場を提供する企業が、集客のために、キャッシュレスサービスのキャンペーンなども含め、お得に買い物をするための情報を発信する。
■ファイナンシャルプランナーならぬ、家計の固定費を節約することに特化した家計プランナーサービスをはじめる。
■電力会社やガス会社が、利用者が自社よりも安い電気代、ガス代の組み合わせを見つけてきたら、その価格まで利用料を下げる“最安値宣言”を出す。
など。 

キャッシュレスの浸透や、Fintechサービスのますますの発展にともない、毎日の食費を抑えるために、遠いスーパーまで特売の野菜を買いに歩いていく、というような「家計ダイエット1.0」から「家計ダイエット2.0」へのバージョンアップは今後ますます進んでいくのではないでしょうか。

馬場郁実(ばば・いくみ)
データドリブンマーケティング局
ヒット習慣メーカーズ メンバー

2016年 博報堂に入社。
入社以来、データマーケティングに従事。業務で培った知見を活かし、新たな習慣を生み出すべくヒット習慣メーカーズに参画。
そろそろ節約しはじめないとな、と思いはじめて早一年。自分の意思の弱さに辟易とするも、おいしいご飯にお金を使うことがやめられない。

▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。