お知らせ

博報堂DYホールディングス、 外部データを活用し、生活者の様々な特徴の推定値を企業の顧客データに付与できる新技術「モデル転移型データフュージョン」を開発

2019.07.31
#データ#デジタル#マーケティング

株式会社博報堂DYホールディングス(東京都港区、代表取締役社長:水島正幸)の様々な企業・団体が保有するデータの連携や利活用を支援する「データ・エクスチェンジ・プラットフォーム設立準備室*(以下、DEX)」は、個人情報を直接取り扱うことなく外部データを活用し、生活者の様々な特徴の推定値を企業の自社顧客データに付与できる新技術「モデル転移型データフュージョン」を開発いたしました。
近年、個人情報を中心としたデータ関連規制の整備の動きが世界的に広がっています。欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)施行から1年が経過し、日本国内では、総務省・経済産業省を中心に、個人情報保護と利活用の両方を目的に、「情報銀行」の社会実装に向けた取り組みが行われており、昨年12月には情報銀行の認定制度が開始されるなど、個人の同意に基づいた個人情報の流通、活用のための仕組み作りが進んでいます。
一方で、実際に個人情報を流通、活用していくためには、堅牢なデータ基盤を構築した上で、プライバシーポリシーの改訂を行なったり、改めて生活者個人からの同意を取得する必要があったりと、企業側で様々な対応と配慮を求められるため、簡単には進んでいかないのが実情です。
DEXでは、昨年5月の活動開始から様々な企業とデータ連携やデータ利活用の実証実験を進め、データ活用時に直面する個人情報の取扱いという課題解決と、安心・安全にデータを連携・利活用してくことを支援すべく研究してまいりました。

■「モデル転移型データフュージョン」技術(特許出願中)
企業が、自社のデータだけだと分からない顧客の特徴を知りたい時に、外部のデータをそのまま使うのは、個人情報の利用に該当するため、同意取得の問題など、利活用には大きな壁があります。この技術は、外部データを活用し、機械学習により構築した統計モデルにより、生活者の様々な特徴の推定値を自社顧客データに付与するものです。統計モデルによる推定値のみが提供されるので、個人情報の取り扱いに該当せず、安心・安全に外部データの活用が可能です。

企業は、「モデル転移型データフュージョン」技術を活用することで、自社の顧客データに対して、生活者の属性や趣味嗜好、ライフスタイルやライフステージの変化等に関する様々な特徴の推定値を付与することが可能となり、自社が抱える様々なマーケティング課題に合わせて、WEBサイトでのレコメンド・ページ出し分け、メルマガやDM送付などのCRM、営業職員の活動支援、オンライン上での広告配信等にも活用する事が期待できます。
DEXは、「モデル転移型データフュージョン」技術を活用し、今後様々な企業と実証実験を進めてまいります。

* 「データ・エクスチェンジ・プラットフォーム設立準備室(DEX)」について
個人データを非個人情報に加工した上で統合する特許技術「k-統計化&データフュージョン」や、機械学習によって統計モデルを構築する事で、外部のデータから推定値を付与する技術「モデル転移型データフュージョン」など、様々な独自技術により、データ活用時に直面する個人情報の取扱いという課題を解決した上で、安心・安全にデータを連携・利活用してくことを支援する博報堂DYホールディングスの組織。

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