HAKUHODO SOCILA ACTION

共創する力を活かす / ウェブベルマーク

東日本大震災の被災地の子どもたちを支援する、信頼の仕組み、「ウェブベルマーク」

MD統括局

今宿  裕昭

「ウェブベルマーク」は、ウェブで行うベルマーク運動です。東日本大震災で被災した学校の支援を目的としており、2013年9月にスタートしました。 その後、少しずつ活動を充実させ、2015年9月には、楽天市場ではウェブベルマーク経由で支援金を生み出すショップが大幅に増加、ついに全ショップが支援金の対象になりました。2015年12月、新たに「学校指定機能」を導入しました。サイトを経由してネットショッピングするだけで、東北の被災校はじめ、全国の学校を選んで支援金を送れるようになりました。指定できる学校は、ベルマーク運動に参加している全国の71%の小学校、62%の中学校など約28,000校。支援金は、指定学校と東北の被災校に半分ずつ贈られ、学校を指定しない場合は、全て被災校に送られます。 また、取り組みの輪も広がっています。2015年3月、2016年3月に、博報堂アイ・スタジオが主催する「学生デザインコンテスト2016」で選ばれた100作品をチャリティー年賀状として販売。被災地の子どもたち(気仙沼市立唐桑中学校)がデザインした年賀状も販売し、売上げの一部が東日本大震災の支援金としてウェブベルマーク協会を通して寄付されました。

長い歴史を持ち、参加団体の集めた金額が、自分たちの学校や地域の教育と、へき地学校や開発途上国の教育援助のふたつに、しっかりと使われるベルマーク運動。それと同じように、「ウェブベルマーク」でも支援金が被災地の学校に届くスキームをつくりたい。検討と準備を重ね、2013年にベルマーク教育助成財団、朝日新聞社、タグボート、博報堂、博報堂DYメディアパートナーズの5社で「一般社団法人ウェブベルマーク協会」を設立、ウェブサイトを立ち上げました。

「ウェブベルマーク」の支援はアフィリエイトという広告手法を仕組みとして活用したもので、「ウェブベルマーク」のサイトを経由し協賛会社のサイトで買い物をすると、購入金額に応じた支援金が協賛会社からウェブベルマーク協会を通じてベルマーク教育助成財団に送られます。ベルマークを集める代わりに、「ウェブベルマーク」のサイトを通っていただく。それだけで支援に参加していただけます。今後、学校単位の取り組みにできるような仕組みを追加したり、さらに参加しやくなるように機能を高めていきたいと思います。

このアクションは、広告会社である博報堂の社員だからこそ、発想・稼働できたものだと思います。私の父の出身地である滋賀県には、江戸〜明治時代に他国で活躍した近江商人がいました。その経営哲学に「三方よし」という心得があります。「売り手よし 買い手よし」に「世間よし」が加わり、無償で橋をかける、学校を建てるなどして、近江商人は利益を社会に還元したといいます。「ウェブベルマーク」も、博報堂のパートナーである企業、参加してくださる生活者、そして社会、三方よしを目指している活動です。

未だに28万人近い方々が仮設住宅での生活を余儀なくされている中で、子どもたちのストレスも相当なものだと聞きます。ベルマーク財団は、物品ではない支援も開始しました。運動場を使えない子どもたちは常時遠方への移動を行わなければならず、そのバス代の補助を開始したのです。そのような、小さくても実質的な支援のかたちを増やしていきたいと思っています。「ウェブベルマーク」は、地道であっても息長く継続できる支援活動です。多くの方々のご参加をお待ちしています。

被災地の小学校への支援、左から岩手県釜石市平田小学校へ金管楽器、宮城県仙台市立西多賀小学校へ一輪車、岩手県岩泉町小本小学校へ陸上部のユニフォームがそれぞれ贈られた。