いま、コミュニケーションの環境は大きく確実に変化しています。デジタルメディアの浸透、生活者の情報処理力と情報発信力の飛躍的な進化、メディアの変貌…。そうした中、博報堂はコミュニケーションを科学し、創造的なコミュニケーションを生み出すヒントとなる知的情報を発信する活動を積極的に行っています。
その最先端をいく研究開発局では、広告効果測定データの蓄積、生活者データベース『HABIT』の運営、社員向けライブラリーや社内情報共有システムの運営などを通じて全社のナレッジインフラを整備し、現業部門のバックアップを行っています。また、メディアと生活者の相互関係の研究、広告シミュレーションモデルの開発、さらに環境などの社会テーマ研究といった広い視野に立った応用研究にまで踏み込むことで、次世代の広告のありかたまでも研究開発の対象としています。
実践科学としてのマーケティングやコミュニケーションを研究し、それを広告活動に還元する機能を持つ博報堂。メディア環境の変化と生活者の変化をいち早く捉える視点が、「エンゲージメント・リング™」など、新しい広告モデルの発見につながっています。 世界の広告業界でも、これほど充実した研究開発部門を持つ広告会社はほとんどありません。総合広告会社として、統合的ワンストップサービスを提供する博報堂だからこそ、研究開発で培われた知見が存分に活かされているのです。
HABITは、生活者の商品に関する使用実態や意識・行動、ブランドの評価、テレビ番組や雑誌などの媒体接触状況、個人属性や生活価値観など、生活者個人の意識や実態を幅広くつかむことのできる、博報堂オリジナルのシングルソースデータです。調査は、首都圏・関西圏の12-69歳男女約5,000サンプルを対象に毎年実施しています。
また、日本だけではなく、現在、世界36都市の15-59歳男女を対象としたのべ約180,000サンプルの生活者データを分析できるGlobal HABITも整備しています。
豊富な生活者データベースから得られた様々な知見を分析・解析し、ソリューションを支える武器を開発することは研究開発局の重要なミッションです。複数メディアを有効に組み合わせるシミュレーションモデル、CMの効果測定システム、消費者行動のパターン分析、そして未来予測に有効なトレンドレポートなど、「知」の集積をコミュニケーション課題を解決するためのソリューション創造へとつなげているのです。
商品やデザインを好きになる時、人は果たして理性的に動いているのでしょうか? 言葉では表現できない感覚的、無自覚的なものに突き動かされているのではないでしょうか?我々は、このような“非言語領域”にこそ、生活者がモノを選択する時のヒントが隠されていると考え、脳神経科学や認知心理学、文化人類学の視点から非言語領域の“見える化”に取り組んでいます。生活者の深層心理を科学で解明し、コミュニケ―ションに活用する、そんな未来を担う最先端の研究開発にも我々は臨んでいます。

多様なテーマに対応した研究レポート

某ブランド愛好者特有の脳賊活部位(fMRI)