2017年11月8日~10日の3日間、インドネシアのバリでアジア最大の広告会議「AdAsia(アジア広告会議)2017」が開催されました。2001年から博報堂が協賛しているAdAsiaの特徴と、博報堂DYグループが登壇したセミナーについてレポートいたします。

■AdAsiaとは?

AdAsiaは、アジアの広告業界のレベルアップと、アジア各国の共通のテーマや課題を抽出し、解決することを目的に、1958年に設立されました。以降隔年で開催され、毎回アジアの広告業界関係者が一堂に会するアジア最大の広告会議となっています。
今年は、インドネシア・バリ島ヌサドゥア国際会議場で、「Globalizasian (Globalization by Asian:アジアの多様な特色を生かしたグローバリゼーション)」をテーマに開催され、AFFA(アジア広告協会連盟)加盟20カ国から1,135名が参加しました。

期間中、様々なゲストスピーカーによる講演が行われ、主なゲストスピーカーには、アナン元国連事務総長(ノーベル平和賞)や、元F1ドライバーのデビッド・クルサード氏、スリ・ムリヤニインドネシア海洋漁業大臣などが含まれていました。

■博報堂セミナーについて

博報堂DYグループからは、丸山安曇と皆川治子が登壇し、2013年から博報堂DYメディアパートナーズとNTTドコモが共同運営しているアプリ「妊婦手帳」、2016年からNPO法人ひまわりの会と共同で提供している「母子健康手帳アプリ」について、事業のこれまでの歩みと今後のビジョンについて発表しました。

日時:11月10日10:00-10:30
セミナータイトル:“ How Media is Re-writing the Motherhood Manual”
プレゼンター:博報堂DYメディアパートナーズ投資戦略局 丸山安曇 /
博報堂グローバルMD推進局局 皆川治子

セミナー内容(一部抜粋):
妊婦手帳のあゆみ ~社会の問題に向き合うことで生まれた事業

紙の母子健康手帳(当時は妊婦手帳)は1948年代に日本で発明され、現在は世界約40カ国で利用されています。そんな母子健康手帳の電子化は、インターネットや携帯電話、スマートフォンが普及しても、子どもの両親だけでなく、医師や自治体など多くの関係者が利用することもあり、簡単にできなかったのです。

2011年の東日本大震災では、多くの命と共に、多くの母子健康手帳も失われました。母子健康手帳は単なる記録ではなく、母子の絆そのものであり、かけがえのないものであることがこの時、改めて認識されました。そして、母子健康手帳の電子化が求める声がより一層強くなりました。

そんな経緯から、博報堂DYメディアパートナーズは民間企業としてこの問題にNTTドコモと協業して取り組み、試行錯誤を経て2013年に医師と妊婦をつなぐラーニングサービス「妊婦手帳」を発表しました。病院の医師を巻き込んだ妊婦手帳アプリは大きな反響があり、当時のアプリ市場でランキング1位を獲得し、多くのユーザーや医療機関からも支持をいただきました。

そして2016年、マタニティマークの普及を行ってきたNPO法人ひまわりの会とNTTドコモの協業が発表され、妊婦手帳のノウハウを十分に生かした「母子健康手帳アプリ」が誕生。このアプリでは、「母子の記録を守りたい」というニーズに応え、紙の母子健康手帳で記録できる全項目のクラウド上への保存を可能にしました。また、子育て家族向けの情報配信機能も充実させ、自治体から市民に対してプッシュ型の情報配信ができるサービス提供を開始しました。

母子健康手帳アプリには、内閣府、全国知事会、全国市長会、日本医師会など多くの行政機関・団体から後援を頂いています。そして現在では、妊娠した際に地方自治体の窓口で、紙の母子健康手帳と一緒に母子健康手帳アプリも案内する自治体が増えてきています。母子健康手帳アプリが紙の母子健康手帳と同じように日本全国で利用されることを目指して、現在もサービスの拡大・向上に取り組んでいます。


博報堂 タッチポイントエバンジェリスト 皆川治子/博報堂DYメディアパートナーズ 丸山安曇

博報堂セミナーの発表後には、会場の外でも多くの質問が寄せられました。母子健康手帳アプリでは、全国の自治体・医療機関がサービスに参加できる仕組みを用意していますが、観客からは「どうやって自治体と連携したのか?」「病院と一軒一軒、連携しているのは本当なのか?」など、事業が今の状態に至るまでの具体的なアクションについて質問を受け、プレゼンでは伝えきれなかった事業創出のディティールを話すと改めて拍手をいただくことが出来ました。

■次回は2019年

そして最終日には、AdAsia2017運営委員会 Harris Tajib氏が登壇し、次回2019年12月の開催地であるパキスタンのラホールをアナウンス。パキスタン広告連盟がホスト国であることをアピールして、幕を閉じました。