博報堂生活総合研究所・酒井崇匡の連載「こども20年変化」の第4回が、PRESIDENT Onlineに掲載されましたのでお知らせします。
この20年間、日本では少子化の進行、共働き世帯の増加、教育の脱ゆとり転換、デジタル環境の向上などさまざまな事象が生じ、子どもたちを取り巻く環境は大きく変化しています。こうしたなかで、子どもたちの意識や行動の変化についてレポートしていきます。

子供がお小遣いをほしがらなくなった理由

もう流行を追う必要はない

子ども達から物欲が消えつつある。博報堂生活総研が子ども(小4~中2)を対象に調査した結果、毎月決まった金額のおこづかいをもらう子が半数を下回り、「新しい商品が出るとすぐほしくなる」、「流行に関心がある」と回答した子どもは過去20年間で最低になった。背景にあるのはスマホをはじめとする情報環境の大変化だ。彼らはなにをほしがっているのか。博報堂生活総研の酒井崇匡上席研究員が考察する――。(第4回)

特に動きが大きかった「消費と情報」

博報堂生活総合研究所が20年間にわたって実施している「子ども調査」では、その多くの項目が1997年の第1回調査から継続して聴取されています。調査対象となっている小4~中2の子どもたちの年齢はおおむね10~14歳。彼らを取り巻く環境は20年間で大きく変化しているものの、「そうは言っても“子どもは子ども”。変わらない部分も多いよね」という意見も多く聞かれます。

では、実際にはどうなのでしょうか?「子ども調査」で1997年から2017年まで継続聴取している項目は583項目あります。それらを分析したところ、約6割(348項目)には統計上有意な変化が見られました。約4割(235項目)の変化しなかった項目とは、「将来は結婚したいと思う」(97年85.8%→17年86.4%)、「特別な彼氏・彼女とよべる人がいる」(97年9.2%→17年7.6%)、「自分の将来は明るいと思う」(97年90.9%→17年92.4%)などです。

一方、変化した約6割の中でも、特に動きが大きかったのが「消費と情報」に関する項目でした。

「物欲レス化」する子どもたち

消費に関して、私達が注目したのは子どもの物欲に関係する項目です。「値段が少し高くてもちょっといいものがほしい」、「新しい商品が出るとすぐほしくなることが多い」という意識が大きく減少し、過去最低値となりました。どうも、子どもの物欲が徐々に減ってきているようなのです。

同様の変化は子どものおこづかい事情にも現れています。1997年当時、私は中学3年生で毎月3000円程度のおこづかいをもらっていました。子ども調査でも1997年には8割近くの子どもが「おこづかいをもらっている」と回答していたのですが、今では6割近くまで減少。中でも、「毎月きまった金額をもらっている」という子は、半数を下回っています。

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