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【動画生活者コラム 2018・後編】ー5000本規模の「広告動画ランキング」で、企業のあるべき動画活用をさぐる!-

2018.08.22
#動画マーケティング
hakuhodo.movieは、得意先企業に提供する動画ソリューションの精度を高めるため、さまざまな企業様とのコラボレーションを進めています。
株式会社BitStarとの共同研究により、日本国内の主要な企業・ブランドの数十万本にも及ぶ膨大な動画のデータを取得し、企業の動画活用の、あるべき姿を明らかにすることを可能にしました。

【動画の視聴回数×エンゲージメント率】
デジタル・コミュニケーションに積極的に取り組まれている企業※約数百社を任意に選定し、その企業の公式YouTubeチャンネルを独自開発のシステムに登録させていただき、動画の視聴回数やエンゲージメント数(「高評価」数や「コメント」数などの合算、以降「EG数」)を取得しました。
※メディア企業やエンタメ企業など「動画そのものが事業」である企業は除く

グラフは、タテ軸に「視聴回数」、ヨコ軸「EG率(EG数÷視聴回数)」の関係を示したものです。
対象:2018年7月9日から過去100日以内に公開されたおよそ5000本

視聴回数:1200万回~11回、EG数:3.4万~1という大きな幅があるため一見わかりにくいグラフになっていますが、青色の領域が視聴回数の分布で、ピンク色の領域がEG率の分布です。

特徴的なものを挙げると、再生回数が約1254万回(最大)だった動画は保険会社の30秒テレビCMでEG数は32、EG率0.003%でした。EG率が最大の16%、EG数は2,169だった動画は、ある高級自動車に超有名タレントが出演した長尺の動画で、再生回数は13,555回、でした。
視聴回数とEG数は必ずしも連動しておらず、互いに関係なく分布していることでもわかるように、
動画は、内容しだいで観る回数が少なくても生活者に大きなインパクトを残すことがわかります。

そしてこのデータから、一定のコミュニケーション成果が出せる視聴回数を仮に「10万回」、EG率の及第点を仮に「0.1%」と定め、その水準を満たしている動画だけ(グラフ上の水色点線部分)を抽出することにより、
約5000本の動画の中から、いわゆる73本の「及第動画」を抽出することができました。

■テレビCMの延長ではない、オリジナル動画が好まれている

73本中、もっとも視聴回数が多かったのは430万回でEG率0.15%、これは有名音楽アーティストのミュージックビデオの体裁をとった家電の動画でした。もっともEG率が高かったのは7.14%で視聴回数12万回、これは超有名タレントを起用した高級自動車の長尺動画でした。
そして、それらについて「TVCMとその長尺版等」か「オリジナル動画」か?、それぞれ何本の動画が該当するかカウントし割合を出したところ、TVCMのリメイクではない「オリジナル動画」が6割強を締める結果となりました。

これは「オリジナル動画を作れば成功率が高まる」というわけではありません。「TVCMとその長尺版」の中で、TVCM60秒版は高い人気となっており、TVでCMを観た人が再度観たくて接触していると思われるので、ブランドへの好意度を上げる手段としては有効と考えられます。一方、TVCMのメイキング動画はこの及第動画にほとんど上がってきませんでした。

■タレント起用は、やはり効果大。 なんと、アイドルよりスポーツ選手が多く使われていた!

そして、オリジナル動画47本中、タレント起用をしたものが多く含まれるという結果が出ました。
「タレント」とはどんな人を指すのか? 細かく分類しました。
一番は「男性アイドル」ではなく「スポーツ選手」でした! スポーツ関連では無い企業が制作したレッスン動画が、スポーツ選手起用により好成績を収めています。

視聴者にインパクトを与えた動画では、 アイドルより、スポーツ選手起用しているものが1位となりました。
スポーツ選手の技術の高さや、その生きざまが、時に人々に大きな感動を与えているのでしょう。
そして、最終的には「企画」が重要。それはコミュニケーションの形がTVというフォーマットに収まりきらなくなった今現在でも、変わりません。

「動画生活者」たちは新しいデバイスやテクノロジーによって、動画の“使い方”を発見・発明し、どんどん進化しています。
hakuhodo.movieは、動画視聴者を「動画生活者」と捉える発想で、「動画」の最先端を追い続け、みなさまとともに、事業の成長と、動画の可能性の拡張に取り組んでまいります。

株式会社BitStar様について
国内最大級のインフルエンサー・マーケティング提供実績があり、データ・ドリブンなマーケティング・プランニングツール「IPR(InfluencerPowerRanking)」(http://ipr.tokyo/)を軸として、国内のインフルエンサーデータの取得およびデータ解析を行っています。

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