こんにちは。ヒット習慣メーカーズの濱谷です。

第一回目のヒット習慣予報「木曜日のちょい飲み」、楽しんでいただけましたか。
本稿を書いているのは、とある金曜日の朝なのですが、私も昨日、帰りに近くの居酒屋で軽く一杯飲んで、「木曜日のちょい飲み」、やってみました。いい金曜が迎えられそうな予感がしています。

さて、ヒット習慣予報の第二回目は『カラ―トリップ(色起点の旅行)』です。
皆さんは、旅行やおでかけの行き先をどのように選んでいますか?見たい景色、食べたいもの、一緒に行く人の好み、などではないでしょうか。これからは、好きな色、見たい色で旅行やお出かけ先を選ぶ習慣が来るんじゃないかと思っています。

左:奈良公園の紅葉 ©中村 公彦 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/ 右:初夏のつづら棚田 ©うきは市 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/

2017年、「インスタ映え」という言葉が流行りました。博報堂生活総合研究所が実施した調査でも「インスタ映え」が、生活者が選ぶ2017年ヒット商品ランキングの1位に入っています。


出典:博報堂生活総合研究所 生活者が選ぶ “2017年 ヒット商品”ランキング 

私達が注目している情報鮮度が高いメディアの中で、「インスタ映え」の流れに乗って、カラフルフードなど、色関連のまとめ記事が多く見られるようになっていますが、その中に色起点の絶景スポットの記事もよく見かけるようになりました。インドネシアのピンクサンドビーチやカリブ海のブルーホールなどが、取り上げられています。また、Twitterアカウントの中でも、「#ピンク#絶景」や「#ブルー#絶景」など、「#色#絶景」で投稿をするユーザーもいました。

左:ピンクサンドビーチ(インドネシア)、右:ブルーホール(カリブ海)

服だって、普段使いの小物だって「好きな色」で選ぶことも多いですよね。旅行やお出かけだって、好きな色や見たい色を起点に選ぶようになるんじゃないかって思います。

少し調べてみたところ、「色彩心理学」なる学問も確立されているようで、購買前に多大な影響を与えていたり、購買後に見た色によって気持ちが変わっていたりするようです。ガイドブックやパンフレット、旅行サイトを見る中で、意外と無意識に色で旅行先を選んでいるのかもしれません。

私自身、この前の夏休み、ブラジル・アルゼンチン旅行をしたとき、白い砂丘と青い湖のコントラストがおりなす絶景スポットの「レンソイス・マラニャンセス国立公園」に行ってきましたが、すごく良かったです。白は始まりを感じさせる心理効果、青は興奮をおさえる鎮静効果があるようです。もしかしたら、社内で人事異動があったので、ドキドキする気持ちを落ち着かせたかったのかも、って思います。

レンソイス・マラニャンセス国立公園(ブラジル)。左は筆者撮影(9月)。

さらに余談ですが、私は無意識で、黒ペンよりも青ペンを好んで使っています。青色には、集中力を高める効果もあるそうで、色彩心理学的にも良いそうです。こんなところにも「色起点の選択」ってあるんですね。

話を戻して、実際は、色関連で旅行の投稿をしている人は、どれくらいいるのでしょうか。試しに、「ピンク 絶景」でtwitterやブログなどの投稿数の推移を調べてみました。


出典:Topic Finder (twitterに関しては、twitter内の10%データを抽出)

時系列で増えているかを見るために検証してみましたが、あれ?4月が突出して多いです。これ、桜の絶景を投稿している人が多かったからなんです。意外と身近な場所にも、「色の絶景」があることが分かりました。

次は「黄 絶景」でtwitterの投稿数を調べてみました。


出典:Topic Finder (twitterに関しては、twitter内の10%データを抽出)

2017年6月が突出して多くなっています。これ、なんだと思いますか?
蛍の光の絶景が多数拡散しているので、この月に黄色の絶景の投稿が多くなっていました。年に数回の、ここぞの休みでなくても、普段の休日にも色起点のおでかけって出来るんですね。

ちなみに、虹色の7色の中で、「色 絶景」で最も投稿数が多かった色って何色だと思いますか? 弊社のツールで過去2年間のTwitterの投稿数を調べてみました。

予想通りかと思いますが、1位は「青」でした。青の洞窟とか、宮古ブルーとか、青色の絶景っていっぱいありますもんね。続く2位が赤、3位が黄で、以下、緑、紫、オレンジ、藍(もしくは水色)と続きます。

前回の「木曜のちょい飲み」でもビジネスチャンスの例をいくつかご紹介しましたが、「カラ―トリップ(色起点の旅行)」も色々なビジネスチャンスがあると考えます。

「カラ―トリップ(色起点の旅行)」のビジネスチャンスの例
■ 旅行代理店サイトやポータルサイトで、「色」で検索する絶景検索サービスを作る。
■ 書籍やサイト上で「色」起点の世界/日本の絶景マップ(=カラ―トリップマップ)を作る。
■ 自動車メーカーが、「カラ―トリップアプリ」を作ってドライブを促進する。
■ アパレルメーカーが「カラ―トリップ用ファッション」を作り、旅行と服の組み合わせを提案する。など

この記事にちょっとでも興味を持っていただけたなら、皆さんも、好きな色や見たい色を思い浮かべてから、旅行先やお出かけ先を探してみてください。きっと新しい景色との出会いが待っているはずです。

濱谷 健史(はまたに・けんじ)
第三プラニング局
ヒット習慣メーカーズ メンバー

2010年 シンクタンクに入社し、2014年 博報堂に中途入社。
ヒット商品やヒット習慣を作りたいと願いつつ、日々マーケティング/コミュニケーション立案に取り組む。2000年代のドラマ好きで、おすすめは「僕の生きる道」と「華麗なる一族」。

▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。

<バックナンバー>
vol.1『木曜日のちょい飲み』