こんにちは!キャリジョ研です

暑さや寒さが読みづらい日々が続く中、ついに梅雨入りしましたが、いかがお過ごしでしょうか?
前回のコラムでは「20~30代の働く女子=“キャリジョ”と言っても、世代によって仕事観や人生観はずいぶん違う!」という4つの世代の世代差について、ご紹介しました。今回は、その4世代の代表選手を招いてランチ女子会を決行!データから分析したことって実際はどう!?というまさに「ホンネ」の部分について聞いてみました。

今回女子会に参加してくださったキャリジョのみなさま
未来を逆算して生きる「ドローン世代」代表 美咲(仮名)(24)
安全圏で冒険したい「波止場世代」代表 沙織(仮名)(27)
あれこれ“技”を身につけたい「ヨット世代」代表 恵(仮名)(33)
厳しさを知るからこそのがんばり屋「モーターボート世代」代表 久美子(仮名)(36)

何かあった時のために、未来の可能性を狭めたくない「ドローン世代」(20代前半)

久美子(36):「ドローン世代」は本当に未来を逆算している?

美咲(24):よく話題になるのは「出産のタイミング」。同級生や先輩のママを見てると、いくつで産んでも子育てや妊活はすごく大変そうだから、先のことを考えてできるだけ早く産みたいなと。長く働いてから産むんじゃなくて、20代で産んでからすぐ仕事復帰するイメージ。不動産投資や株をやってる友達も結構いる。先を考えていると言えば考えてます。

恵(33):エライなぁ。私はようやく最近になって投資も考えるようになったところなのに。どこでそういう勉強をするの?

美咲(24):母親の影響は結構あるかも。実際にデータでも、母娘の仲がよい人が多いんですよね。お母さんから「会社の株とか買っておきなさい」って。不動産は、2020年まで地価は上がるだろうと思ってて。「オリンピック」っていう逆算しやすい物ができたのは大きい。オリンピックは子どもと一緒に見たいから、それまでに子どもを生みたいとか。

沙織(27):なるほど。やっぱり未来からバックキャストしていく考え方なんだね。仕事観もそうなのかな?

美咲(24):どうでしょう。でも、専業主婦の母親を見てると、趣味にお金を使うのにいちいち父親の許可をとってて、そういうのは嫌だなぁと思ってたし、お金がないと不安だから「働かない」という選択肢はない。何となく会社コミュニティだけになるのも不安で、趣味のつながりとかいろいろ持っていたいし、いつ転職してもいいように、とは思っています。

明確な将来像に向かっているというよりは、親や先輩たちの言動を見ながら「どんな状況でも対応できるように準備をしておきたい」という気持ちが強い様子。特に今回の美咲さんは東日本大震災で卒業式や就活・入社が大変だったとのこと。自分の力ではどうしようもない体験をしてきたことにより、いつどうなるか分からない将来という荒波をくぐり抜けられるか?を考える“サバイバル準備力”が高まっているのかもしれません!

世間の良し悪しではなく、自分らしくいられる環境を守りたい「波止場世代」(20代後半)

沙織(27):美咲(24)ちゃんみたいに、そんなに先のことまでは考えていないかも。私の世代も就職難とは言われてたけど、選ばなければ仕事もあったし、そこまで不安じゃないかなぁ。ただ、好きなことを追求していないとみんなに遅れたとか、個性がないという気がする。

恵(33):仕事よりプライベート重視?

沙織(27):プライベートと言うと、今までのリア充を求める「休み」から「いかに自分らしく休むか」に休みの考え方が変わってきました。インスタグラムにアップするから、休みの過ごし方でみんな個性を出そうとしている気がします。たとえば最近は、近所の公園でキャッチボールやフリスビーしたり、流行りのスイーツめぐりをしたり、家のテラスでバーベキューしたり。必ずしも遠出をしなくてもテーマのある休みを過ごしたいな、と。

久美子(36):若い世代とはオン/オフが逆転してると感じるね。昔は働く平日がオンで、休日がオフ。でも、今は休みの位置づけが重要になっているから、ある意味「オン」になってる。

沙織(27):仕事はそれなりに。食いっぱぐれないようには必要だけど、そこそこいい暮らしが保てればいい。転職も周りでも増えてきたけど、これまでの自分の経験が活かせそうな同じ業界内が多いから、そういう意味では「安全圏」志向ではあるかも(笑)

一見矛盾した「個性を出したい」と「そこそこでいい」という価値観。でもよく考えると、「自分らしい」という暗黙の自己評価軸が納得できた上で、世間の評価軸では「そこそこ」でよい、という構造なのではないでしょうか。そこそこという「安全圏」内での差別化(これが自分らしさであり、ある意味冒険)を求めているとも捉えられそうです!

周囲に認められる武器を持ち、みんなとうまく付き合いたい「ヨット世代」(30代前半)

美咲(24):恵(33)さんも、個性教育の時代ですよね?

恵(33):そうね。詰め込み教育の反省で、「手に職」「一芸」とかも結構言われてきたところ。そのおかげか、もう10年くらいヨガをやっているので、どうせならもっと学びたいと思って私自身ヨガのインストラクターの資格を取ったり。友達もメーカーで経理の仕事をしているけどシナリオライター養成所に通ってたり、自分武装が好きよね(笑)

沙織(27):「ビジネスシーンでは高品質・高価値のモノを身につけたい」が高いのは、この世代ですね。これって単なるブランド信奉ではなく、資格などと同じように「誰の目で見ても確かな物」というのを重視している表れなのかも。

久美子(36):あと、いじめや学級崩壊など、自分たちのコミュニティが脅かされる出来事を見て育った分、周りの反応をうかがったり、合わせたりする柔軟なタイプが多いのかな。
あと、その世代ってNPOとかボランティアとかやってる人が多いイメージがある!

恵(33):確かに、疲れなければ「目立つ」ことにそんなに抵抗なさそうな下の世代と違って、空気を読んで「出る杭」になるのは避けてるし、仕事のモチベーションとしては「誰かのために役立ちたい」という意識が強い。与えられた期待には応えたい、とか。

バブル崩壊後の事件や混乱の多かった90年代半ばから後半に思春期を迎え、親の苦労する背中を見てきた世代としては「親のために」という奉仕意識とともに「世の中をうまく渡らなければ」という意欲が芽生えたということが、「世の中で認められる確かな物」を求める背景になっているのかもしれません。また、「周りの空気を気にする」もこの世代以降で高いので、空気を読む走りと言えそうです。

「自分なりにやりたいこと」という目標に向かってちゃんとしたい「モーターボート世代」(30代後半)

久美子(36):私たちの世代は、プリクラ、コギャルとか流行をつくり、時代を牽引してきた自負があったり、同世代に安室ちゃんがいて、ロールモデルもいた。目標があり、努力した分、成功できるという体験を持っているからこそ、がんばれるし、ちゃんとしたいと思ってるかな。
ただ、出世したい、とかどこまでも上昇したいわけでもなく、やりたいことを楽しくやりたいのがホンネ。

美咲(24):確かに「出世したい」の意識は低いですもんね。反対に「自立した女性になりたい」っていうのが最も高いらしいですよ。その辺りの意識ってどうですか?

久美子(36):「自立した女性」ってどうかなぁ?強い女性を目指してるわけでもないし。ただ、好きなことはしたい。

恵(33):「経済的な自立」っていうところがポイントかも。やりたいこと、好きなことができるようにお金はしっかりとしておきたい、というニュアンスの方が近いのかな?
好きなことをきちんとがんばってやっている結果、ママ業も仕事もがんばるこの世代の先輩方が増えてきて、下の世代の新たなロールモデルになってきている気がする。

「モーターボート」というとすごいスピードで突き進むイメージがありますが、実はそんなにがむしゃらでもないのが本当のところ。また、目標物も必ずしも世間的な「成功」ではなく、自分なりに「楽しく好きなこと」というのもポイントのようです。やりたいことに向かって、きちんと努力できる真面目な面が他の世代よりも強い分、相対的にややストイックに見えるのかも!?

前回の世代分析は、だいたい各世代で納得の様子でした。ただし、よくよく見ると、「未来を逆算」と言っても、読めない未来への対応幅を広げたいと模索中の「ドローン世代」、疲れない程度に自分らしい個性を追求する「波止場世代」、反対に周りから認定される個性を持って周囲との調和や承認を大事にする「ヨット世代」、やりたいことという目標に向かって自分のペースできちんと向き合う「モーターボート世代」という微妙なニュアンスやディテールが浮き彫りになりました!
実は今回、敢えてあまり触れなかったのが、情報環境の変化。ブログ、ケータイ、SNS、動画…と目まぐるしく進化するテクノロジーはどの世代にも大きく影響を及ぼしています。
そこで、次回はキャリジョのSNSや情報収集について徹底分析します!
引き続き、お楽しみに♪

松井 博代
キャリジョ研 研究員
アクティベーション企画局
買物研究所 ストラテジックプラニングスーパーバイザー

2008年博報堂入社。マーケティング担当として化粧品、下着、美容家電、サプリメントなど主に女性ターゲットの新商品開発、ブランディングに従事。2014年からは買物研究所で買物行動起点のプラニングや研究発表を行っている。2013年に社内プロジェクト「博報堂キャリジョ研」を立ち上げ、20~30代の働く女性(=キャリジョ)について研究中。趣味は、10年以上続けるヨガと最近ペースアップし始めた海外旅行。

【調査概要】
●2017年 働く女性意識調査
実施時期:2017年2月
調査方法:インターネットリサーチ
対象者:23~38歳の有職女性 397人
※総合・専門・一般や派遣などは問わず。パート・アルバイト、自営業・フリーランスは除く
※未既婚は問わないが、子どもがいない方を抽出
※個人年収が300万円以上
対象エリア:東京・大阪・名古屋・札幌・仙台・神戸・広島・福岡

★バックナンバー★
働く女子のホンネ vol.1 / OLの終焉?!
働く女子のホンネ vol.2 /世代論