博報堂生活総合研究所アセアン(生活総研アセアン)は、日本で培った生活者研究のノウハウを生かし、タイ・バンコクを拠点にアセアン各国のリサーチャーをつなぎ、アセアン生活者の意識や行動を研究、企業のマーケティング活動をサポートしていくと共に、これからのアセアンでの新しい暮らしの在り方を洞察・提言しています。今回は2016年に結成されたベトナムの生活総研アセアン「HILL ASEAN, VIETNAM Team」が、ベトナムのミレニアルズの洞察についての発表会をレポートします。

Xin Chao!生活総研アセアン・ベトナムチームの園田です。
2017年4月21日に昨年に引き続き2回目となる生活総研アセアンの発表会「アセアン生活者フォーラム2017 inホーチミン」を開催、約250名の皆さまにお越しいただきました。HILL ASEANが2月にバンコクで発表した「アセアンのミレニアルズ」をテーマとしつつ、生活総研アセアン・ベトナムチームがベトナム用に内容をアレンジし、ベトナムの特徴に焦点を当てる構成としました。

今回の発表会では帆刈吾郎 博報堂生活総合研究所アセアン所長と宮部裕介主任研究員(博報堂アジア・パシフィック)がミレニアル世代のアセアン全体の傾向を発表し、生活総研アセアン・ベトナムチームの園田祐介(博報堂SAC)とTran Thi Hong Lien(リエン)(博報堂SAC)の2名がメインプレゼンターとしてベトナムのミレニアル世代についての研究発表をしました。合わせて、ベトナムのミレニアル世代の80年代・90年代と非ミレニアル世代代表として70年代のコメンテーターのリアルなコメントを織り交ぜながら進行、70年代コメンテーターのベトナム戦後の食糧難の時代のホロリとさせる話から、90年代コメンテーターのアクティブな週末エピソードまで、振れ幅の多いプレゼンテーションとなりました。

このたび生活総研アセアン・ベトナムチームでは、ベトナムの各世代を下記のように命名しました。

「保つ」70年代生まれ
1975年まで続いた戦争やその後の厳しい経済状況の影響で、他のアセアン諸国と比べても特に保守的なベトナム70年代生まれ。彼らは人生も仕事もデジタルも、今自分が生きている現実を保つことを最重要視しています。彼らの目には「変わること=避けるべきリスク」として映ります。

「装う」80年代生まれ
戦争というマイナスの影響と経済成長というプラスの影響、その両方の影響を受けた彼らはとてもフレキシブルです。70年代生まれの保守性と90年代の先進性を併せ持っています。
特徴的なのがデジタルの使い方。デジタルを「自分を表現するステージ」と位置付ける彼らは、自分を装うために精一杯の努力をします。より多くの「いいね」を求めるその姿勢は他の世代とは明らかに異なるものです。

「越える」90年代生まれ
「オフライン」対「オンライン」、「自分」対「他者」、80年代生まれ以前が当然のように持つボーダーは、90年代生まれには理解しがたいものです。彼らの目にはボーダーはなく、「大人たち」が考える境界を軽々と越えていきます。平均年齢30歳、毎年6%後半の経済成長率というベトナムを引っ張って、次の世代へと越えていくのがこの世代です。

75年まで戦争が行われていたベトナムの世代を、他のアセアン諸国と同列にくくることは不可能です。ベトナムの各世代には、戦争ゆえの厳しさとその反動としての未来への希望があふれています。

2016年に発足した生活総研アセアン・ベトナムチームはリーダーの園田と研究員Lien、その他4名のリサーチャーで構成されます。今回のような年に一度のフォーラムだけでなく、年に数回生活者マガジンを発行しベトナム生活者に関する研究成果を発表しています。

これからもベトナム、アセアンの生活者の研究発表をしてまいります。
では、Hen Gap Lai!!

園田祐介(博報堂生活総合研究所アセアン・ベトナムチーム/博報堂SAC)

園田 祐介(そのだ ゆうすけ)
博報堂生活総合研究所アセアン・ベトナムチーム/博報堂SAC エグゼクティブ・ストラテジックプラニングディレクター&エグゼクティブ・デジタルプラニングディレクター

2008年 博報堂入社
2014年から現職