深谷 信介
スマート×都市デザイン研究所長 / 博報堂ブランドデザイン副代表 / 博報堂ソーシャルデザイン副代表

好きですっ、公園!

昔から「こうえん行くっ?」って聴くだけで、いつもワクワクドキドキッ
お友達はいるし、気のいいおばさんがお菓子くれたり、怖そうに見えたおじさんがやけに面白い話を聞かせてくれたり、近所の犬や猫と遊べたり、缶蹴り・ケンケン・かくれんぼ・・・ ほんとよかったな〜
なんて言ったらいいのか? そうそう、それぞれの活動が1つの空気に包まれているっていうか、一体感があるっていうか、まちのなかがほあっとやわらかく、あったかい。
そんな魔法のライブスペース、それが「こうえん」でした。

そして月日が過ぎ・・・ いつの間にやら、足が遠のき行かなくなってしまった。
無目的にちょっとした興味関心で惹きつけられる引力のような磁場を持っていた場所、こうえん。
あのごちゃ混ぜ感満載の魅惑スペースは、いまどんどんなくなってきています。

すご〜〜〜〜〜くおとなになって
そんな場が少しカタチを変えてわたしの目の前に現れはじめた?と、最近強く思うのです。

日本を「トコトコッ」していると、いろいろな方々からお声をかけてもらえることが実に多い。これって都会では珍しいことっ!

◯◯というひとに会って欲しい
◯◯の集まりがあるんだけどいっしょに出ないか
いいから夕食食べていけ、うちに泊まっていけ
俺が紹介すっから、いま電話すっから、そこ行ってけれっ
みんなを集めるから◯◯な話をしてほしい

何か想いや意思を持ったひとたちが、強く集まる場の引力・磁場に引き寄せられて、
いろいろな場所でこうえんをさせていただくことが増えました

そうなんです、講演なんです。
わたしにとって昔の公園が、いまはまさしく講演じゃないかって思うんです。

数名のアットホームな集まりから数百名が集まる格式張った議場・会場まで
ゲストハウスやカフェ・古民家での雑談風トークから、学校や会議場、◯◯有識者会議といった公式の場まで
北へ南へ東へ西へと疾風のごとく(ちょっとかっこ良すぎだなっ笑)、月数回のペースで講演とか講義とかシンポジウムとか会議とかトークショーという名の「お話の集い」をさせていただいています。

ライヴの醍醐味
ライヴならではの醍醐味
これを一番大切にしたい

どんな理由であれ、この超高度情報社会のなか、わざわざ時間をつくり、アナログに足を運んでくれた方々に、
同じテーマで関心を持ち、互いに研鑽し合える仲間だとしたら、
ココでしか伝えられないこと、この場でしか通い合えないこと、
体感していただきたいこと、
ホントウのことを、
ひとりひとりに、地道にコツコツしっかりとやりとりしていきたくなるのです。

オーディエンスのみなさまとつくりだすライブならではの会場の空気が、わたしの五感をも刺激し、
ホントウでホンシツ的な、ここでしか話せない真のコンテンツに誘ってくださる。
綺麗にまとまったキーワードではなく、よく聴くはやりの専門用語でもなく、
心身で体感・体験した「生身」のことを具体的な中身の詰まった「はなし言葉」で、
自分の拙い経験を通して、全身で伝えていきたい。
少なくともわたしの失敗を糧として、訪れたみなさまにはその道は迂回して前に進んでいってほしい。
そういう「行間」を感じてもらえたらと思うと、言葉を紡ぎながらカラダが勝手に動いていきます。

講演、じつはとっても自分のためになっています。
江津市の地方創生シンポジウムでは、移住定住への並々ならぬ熱い想いを雄弁に語っていただき、思わず目頭が熱くなったり・・・(ソトコト1月号の表紙を飾っています)
市民の現場に出向いて声を聞く「サンプラ・サクラガワ」では、寂しくなった商店街に思い切って店をリノベし、カフェレストランをはじめたデザイナーの誰にも言えない苦しみと向き合ったり・・・
まちの小さな居酒屋に呼び出され、家業の今後について一晩中語り明かしたり・・・
あの隈研吾先生とのトークショーで「直線ってなんですか?」などと無邪気な質問をしてみたり・・・
県の地方創生推進会議では、観客(ちがった職員関係者のみなさま)100名以上の前でみなさんのご苦労を慮りながらの講評やアドバイスを述べたり・・・
茨城での地方創生シンポジウムでは、ゲームを取り入れながら、右脳と左脳で理解し感じてもらったり・・・
まちてん 地方創生まちづくりフォーラムでは、先端的活動をする皆さまから現場の生のアクションを拝聴したり・・・
全広連・夏期広告大学では、史上最多の来場者数を記録、しかも途中離席するひとがほとんどいなかったことがびっくりで大感激です!なんて事務局のひとたちのお褒めのことばを頂いたり・・・


愛媛で行われた夏期広告大学にて。

みなさんになるべくわかりやすく話をしたい、大切な部分を共有したい!と思うと、
あれやこれや準備に試行錯誤をずっと繰り返してしまう。
移動中の飛行機とか電車・列車、バスやクルマのなかなど・・・、
コトコトと揺られながら、時にそのまま寝てしまったりしながら、あれやこれやとトコトコ考えメモにする。
みなさんにとっていいお話ができたかどうかは、その時のオーディエンスの顔と雰囲気で超わかるんです。
すこし嬉しくなったり、ムチャクチャガックリしたり、を繰り返しながら・・・


千葉大学にて。

自分の物差しって あまり役に立たないんですね
相手の物差しって 自分をあらぬ世界へ導いてくれる

なんでこのテーマで私に声がかかったんだろう? どうして門外漢のわたしをこの委員会に誘うんだろう?
なぜこの方はこんなに憤りをかんじているのだろう? なぜ涙まで浮かべて自身の想いを語ってくれるのだろう?
そんな自分と向き合う機会をいただけるので、自分発見にかなりなったりする

日本中、いままさに地方創生まっさかり。
え〜ほんと?ってなかなか実感を持てないひとや、この真ん中で元気に活き活きと活動されている方、いろいろな方々に挟まれて苦しんでいる方々・・・ 老若男女 学校学生先生から企業行政金融機関メディア団体その他 あらゆる方々から多方面にわたるお題をいただき、講演・講義の巡業もしているところです

資産を魅力に変え、まちしごとにする
しっかりと孫子の代までそれ以降まで伝え続けていく
身の丈にあった持続可能を

地方創生ってこんなことだなと「いま」のわたしは、思っています
来月のわたしはまた考えが変わっているかもしれませんが(バージョンアップを期待して・・・)

4月からこれまで合わせて、20回こうえんになりました

振り返ってみると、けっこうエリアに偏りがあるな〜 なんて気がつきました
やばいもっとトコトコッしないと!
たったひとりでも、ほんのすこしでも、ビフォーアフターで、なにかを手にして帰ってもらえれば、最高のしあわせです。
ご縁があれば、日本中をトコトコッと・・・

次回は 東京から日本一遠いまちの、ゴーコン! です。

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