年間100件以上の会見・発表会に携わるPRのプロによるプレゼン指南プログラム「『伝わるプレゼン』トータル支援パッケージ」。担当者インタビューをお届けします。

(左から)担当の博報堂加藤、小林、カナウ藤原氏、博報堂小渕

 昨今、企業間の合併や買収、新商品の発表・商談会、社内事業コンテントなど、ビジネスシーンにおけるプレゼンテーションの重要性が高まっています。博報堂では、8月17日、トップから現場担当者まで、幅広いビジネスパーソン向けにプレゼンテーションを指南するプログラム「『伝わるプレゼン』トータル支援パッケージ」を開発したことを発表しました。
★リリース http://www.hakuhodo.co.jp/archives/newsrelease/30600
本プログラムの開発背景や意気込みについて、担当者が語りました。

みなさまの経歴を教えてください。

加藤:1994年の入社です。コーポレート・コミュニケーション部(現PR戦略局)に在籍した後、2005年に博報堂DYメディアパートナーズ・博報堂DYホールディングスへ出向。広報業務を担当しました。2012年にPR戦略局に異動して今に至ります。クライアント業務に加え、PR戦略局オリジナルのサービス開発や人材育成が仕事です。

小林:私は2006年に博報堂に入社しました。初任はマーケティング職で、主にダイレクトマーケティングを担当したのち、営業局に異動しました。その後2012年よりPR戦略局に在籍しています。主にエネルギ―会社や官公庁などをクライアントに広報サポートを行っています。

小渕:2015年に博報堂に入社し、以降PR戦略局に在籍しています。主に小林と一緒に業務を行っています。

藤原:私は株式会社カナウのプレゼンテイメント事業部に在籍していますが、以前はメディア系の会社で営業や編集等に従事していました。現在は主に企業のプレゼンテーションのサポートを行っています。

プレゼンテーションの先にいる“聴き手”を常にイメージする

プログラムの内容を教えてください。

加藤:最初のステップとして、プレゼンテーションを行う案件の内容やクライアントの環境を踏まえながら「与えたい印象の設定」、「構成要素の整理、話す順番の決定」のコンサルティングを行い、プレゼンテーションの全体像を設計します。この全体像を元に、聞き手に伝わり、印象に残る「プレゼンテーションスライド」や「配布資料」などの資料制作、およびプレゼンテーションの効果的な実施をサポートする「スピーチ原稿の制作」「プレゼンターの立ち振る舞いや話し方」のアドバイスなどのサービスを提供します。

小林:企業トップはもちろん、現場担当者にも使っていただけますし、社内外でのプレゼンテーション、少人数での商談など、活用用途も様々です。英語をはじめ外国語にも対応しています。

プログラムの強みは?

加藤:大きく3つあります。1つは、“聴き手に寄り添った情報構築”。ここ、意外に見落としがちだと思うんです。例えば記者会見でのプレゼンテーション。記者は先に結論が欲しいですから、「起承転結」な説明の仕方はまどろっこしかったりするんですね。社内説明資料や企画書では、その順番の方がわかりやすいこともあるのですが…。プレゼンテーションの聴き手に寄り添って、情報を再構築することで、理解までのスピードが格段に速くなりますし、誤解なく、正しく受け取っていただける。
2つ目は“戦略的な見た目設計”です。プレゼンテーションで使うスライドが与えるイメージもそうですし、記者会見でいえば、現場全体の中での収まりではなく、ムービーやスチルカメラで撮影されている画角の中にどう収まるか、という見え方。最終的に報道される時に、視聴者や読者にとって、何がどのように見えているかが大事です。プレゼンテーションを企画する時の逆算力ですね。見る人発想です。博報堂としては、現場がうまくいくのはある意味当たり前で、発表された内容がどういう露出になるのか? までがマネジメントの対象です。
3つ目は“再現性”の高さ。スライドをつくるだけではなく、説明する台本まで制作をします。誰が説明しても同じように伝えられるという、いい意味での再現性の高さをキープできるんです。あの営業パーソンだから売れる、といった属人性に寄ってしまうのを防ぎ、全体の水準を上げていくことが可能かと。商談にもおすすめしている理由でもあります。

小林:年間で3ケタの発表案件に携わるわれわれだからできる提案だと思いますね。情報を受け取る側のリテラシーが高いので、しっかり準備したものとそうでないもの、簡単に見分けられるんじゃないかなという気がしています。なので、プレゼンテーションの一言一句、一挙手一動作、撮影シーンといった細部に至るまで高いレベルで仕上げていきます。

具体的なクライアントの反応を教えてください。

小渕:例えば原稿の読み方や身ぶり手振りが、トレーニングをした前と後では、全く違うんです。その変化に皆さん大変驚かれますね。でも一番はトレーニングをされたご本人。自信を持たれるようになります。

小林:ほかにも技術的な発表をする場合、難しい専門用語が多く、メディアの関心が得られなかったのに、「伝わるプレゼン」を活用いただいた結果、会場の皆さんがプレゼンテーションに釘づけになった事例もありました。ぜひ次も、ということでリピートいただきました。

藤原:一回使っていただくと、気に入ってくださるクライアントが多いですね。

博報堂×カナウ、プレゼンテーションのプロ同士の出会いから生まれたプログラム

「『伝わるプレゼン』トータル支援パッケージ」構築の背景を教えてください。

加藤:PR戦略局では、長くクライアントの記者会見や発表会等をお手伝いしてきました。多くの企業が積極的な情報発信を行うようになり、また商品・サービスだけではなく事業や企業レベルでのPR活動が求められています。2000年頃から記者会見におけるプレゼンテーションの役割が大きくなってきたように思います。
記者会見に企業トップの方が登壇される。いかに社長を魅力的に見せるかというクライアントのニーズが生まれました。登壇者の印象が、商品やサービス、また企業そのものに対するブランドイメージに寄与しているからです。一方、記者会見での発表内容自体、またその時に使う資料については、クライアントが内製をされているケースが大半でした。

小林:昨今、ご信頼をいただいてプレゼンテーションの中身、コンテンツまでお手伝いさせていただくケースが増えてきまして。発表の内容はもちろん、どういうビジュアルでどういう印象に見せるのかというところまで設計する必要があります。印象づくりについては以前から得意とするところですが、ことプレゼンテーションスライドの制作に関しては、十分とはいえない状況でした。記者発表時に使うスライドって、直前まで修正が出来るアプリケーションでの制作が基本です。かつ華美であったり変に豪華である必要はないけれど、適切な目立ち度と分かりやすさ、見やすさが欲しくなります。その中でご縁があって、プレゼンスライド企画・演出のプロフェッショナルであるカナウさんというパートナーと出会えました。カナウさんとの協働によって、ゴールの設定から原稿・資料作成、立ち振る舞い・話し方等、プレゼンテーションの準備から実施までを総合的にサポートする本プログラム構築に至りました。

カナウさんと出会われたきっかけは?

加藤:PR戦略局のメンバーからの紹介がきっかけですね。「すごい会社があるんです」と。すぐお会いし、ぜひ一緒にやりましょうとおつき合いが始まりました。初めてカナウさんの存在を知ったときは、「ついに見つけた!」と小躍りしました。

小渕:カナウさんが作られるスライドって、とにかくわかりやすい。演出という点でも、パワーポイントなのにまるで動画みたいなクオリティなんですよ。
(※ご参照 http://presentainment.jp/

小林:改めてプレゼンテーションの全工程に対応させていただきます、という宣言に近い感じでしょうか。

藤原:そうですね。カナウ側としても、当初はプレゼンテーションスライド制作のみを事業として扱っていたのですが、少しずつシナリオ制作や現場対応をお手伝いすることが増えてきていました。スライドがどれだけよくても、それ以外の要素によってプレゼンテーション全体の印象は変わりますから。博報堂PR戦略局のみなさまの知見と我々が持っている知見を組み合わせることで、全体のクオリティを徐々に高めていくことのできる、「伝わるプレゼン」構築をご一緒させていただいたという経緯です。

プレゼンテーションは、“記憶”を作ること。今後もその接点を作り続けたい

今後の展望を教えてください。

小渕:たった一回の発表でも、その企業のイメージが変わることがある。企業にとってプレゼンテーションってすごく大事な機会だと思うんですね。このプログラムを利用していただくことによって、商品・サービスはもちろん、事業さらには企業の見え方を少しでも良くするお手伝いが出来たらと思っています。

小林:企業発のプレゼンテーション機会が多くなりつつある中で、「うちはどうしよう」と悩まれている企業のご担当者が多いと思います。広報だけではなく、営業の方や研究開発の方、そしてトップの方。そういう方々のお役に立ちたいなと思いますね。

藤原:ゆくゆくは、プレゼン上手な社長や役員の背景に本プログラムあり、というような状況を作れたら嬉しいですね。プレゼンテーション自体の効果設計も強化していきたいと思っています。アイカメラで聴衆の目線をキャッチするとか、テクノロジーをかけあわせられたら面白いと思っています。

加藤:プレゼンテーションは「記憶」をつくることができます。それは対メディアであろうとお取引先であろうとインナーであろうと。記憶に残る接点をつくることができるプログラムとして、「伝わるプレゼン」を活用していただきたいです。

<終>

加藤昌治(かとう・まさはる)  PR戦略局統合プラニング三部 部長

1994年博報堂入社。新商品発売、新事業開始等のマーケティング領域、M&A、事業統合、社名変更などのコーポレート領域など、官民問わず幅広いクライアントの広報企画立案・実施に従事。

小林誠(こばやし・まこと)  PRスーパーバイザー

2006年博報堂入社。マーケティング職、営業職を経験後、人事制度を活用し、12年にPR戦略局に異動。広報戦略立案、リスクコミュニケーション業務に従事。

小渕朗人(おぶち・ひろと)  PRプラナー

2015年博報堂入社、PR戦略局所属。エネルギー、航空、トイレタリー等の民間企業や官公庁におけるコーポレートPR、マーケティングPR業務に従事。

藤原 正英(ふじわら・まさひで) 株式会社カナウ プレゼンテイメント事業部 部長

プレゼンテーション総合支援を行う『プレゼンテイメント』にて、トップスピーチ、新商品発表会、展示会、営業商談を中心に、業種を問わず年間約100社のプレゼン設計、実施をサポート。