妊娠期~小学生の子供を持つ家族の専門組織「こそだて家族研究所」。 連載企画:こそだデータ・トークは、これまで実施してきた調査データ(=こそだデータ)を元に、研究員が様々な視点を持ち寄り、語りあうコーナーです。

記念すべき第1回の「こそだデータ・トーク」のテーマは
「子どものおこづかい事情から見る、イマドキ子どもの経済力!」です。
それでは、最初の「こそだデータ」はこちら。

Pick UPこそだデータ1 子どもへのおこづかい。いくらあげてる?いつあげてる? ― こそだデータ:1カ月の平均額 高学年898円/中学年648円/低学年507円。定期・不定期、不定期が多数派

【高1男子ママ・脇田研究員】
この設問は、こそだて研メンバーの「我が家では小4の娘におこづかいをあげていないんだけど、それでいいのかな?」というつぶやきから発想したものなんです。今の親たちが小学生の頃は、1年生になったら月100円、2年生は200円といったように、定期的におこづかいをもらっている人が多かったと思います。マンガを買ったり、近所の駄菓子屋にいったり、女の子はかわいい文房具を買うのを楽しみにしていた。それがマネー教育の第一歩だという価値観は今もあると思います。でも調査をしてみて「定期的にこづかいをあげる」方が少数派だということがわかりました。背景には、駄菓子屋や空き地のような子供のたまり場や、子供たちだけで外遊びをする環境が無くなり、いつも誰か大人と一緒にいて、買い与えをしてもらいやすい暮らしになっていることが考えられます。ママの財布は渋くてもパパやばあばは何でも買ってくれそうですしね。

【4人のパパ・尾崎研究員】
うちは、お手伝いオンデマンドですw。基本的に小学生はお小遣いを渡していなくて、中学生になると渡すようにしています。食器洗い、お風呂掃除、ゴミ捨てなどのお手伝いをした時に50円〜100円を渡すようにしています。ちなみに、もう中学に上がった上の子なんかは、二世帯で一緒に同居しているおばあちゃんと毎週のゴミ捨て契約をしていて、ちゃっかりダブルで稼いでいましたよ。
周りの子供達もほとんどがお小遣いとしてはもらっていないようです。中にはポイント制で、切りのいいポイントが溜まるとそこで換金できるというシステム?を採用しているうちもありました。ポイント制が普及している今だからこその考え方かも知れませんね。

【高1男子ママ・脇田】
金額も悩ましいですよね。今回の調査では5~6年生の平均が898円となりましたが、コミックを2冊買える位でしょうか。50円でも十分に買物が楽しめた駄菓子屋もないし、昔とちがって消費税がかかるから、消費税率に合わせて増額してあげる必要もありそうです。

【4人のパパ・尾崎】
やっぱり、1,000円は超えていない感覚があるので妥当な結果な気がします。それよりも、お年玉や誕生日などの大口臨時収入が大きいんじゃないでしょうか?うちは別腹ならぬ別財布というのがあって、こうした収入は個々に貯金しているのですが、子供達は自分のものだと思っている。コトある毎に貯金を崩そうとするので、ここは親が判断しています。駄菓子屋的なところで言うとコンビニですね。そういう意味での単位はやっぱり100〜150円以上ないと買物ができない感じですよね。

なるほど・・・。子どもだけの経済圏縮小が、おこづかい習慣の減少につながっているのでは?とのこと。
おこづかいの仕組みも、“お手伝いオンデマンド”“ポイント制度”などイマドキ感覚。
消費税増税も、100円単位のおこづかいには、大いに影響するところですね。
それでは、次のデータはこちら。

Pick UPこそだデータ2 おこづかいの使い方、だれが決める? ― こそだデータ:高学年の63.3%は自由に使っている。 (“自由にさせている” “NGなもの以外は自由に” 計) 低学年は事前申告制で67.8%。

【高1男子ママ・脇田研究員】
子供が大きくなるにつれて、申告制からルールの中での自由に移り変わる様子がよくわかります。買ってはいけないものって何でしょうね?私は自分自身がお菓子もマンガも買うので「ダメ」とは言えないです。
周りの小学生パパママに聞いてみると、そもそも「あれ買ってー!」と何かを欲しがることも少ない、と感じている人が多いようです。自宅のTVには大容量HDDがあり、インターネット上にも楽しいコンテンツが豊富にあるから、もしマンガが買えなくても困らない。「これが無くっちゃ楽しくない!友達と話せない!」というハングリーさが無いんだと思います。

【4人のパパ・尾崎研究員】
もう、お菓子、お菓子、お菓子。ゲーム、ゲーム、ゲームです。だから、買ってはいけないものっていうのは無くって、頻度、量、値段の制限だと思います。いまどきだなあって思うのはアプリ、スタンプ。基本的にお金は親が管理していると思うので必然的に子供がお願いしにくると思うのですが、この前のお駄賃の100円でこのアプリ買って!とくる。無料のものと比較しながら吟味しているのですが、わりと駄菓子屋感覚ですね。

物欲へのハングリーさがなくなったという一方で、定番のお菓子・ゲームに加えて、何ともイマドキなアプリやスタンプを、駄菓子屋感覚でほしがる小学生。
いずれも物やコトに満たされた現代ならではの新しいおこづかいへの感覚・習慣ですね。
では、最後のこそだ・データ。どうやら、男子と女子でお小遣いの使い方は違うようですが、、、

Pick UPこそだデータ3 男女で違う!? おこづかいの使い方 こそだデータ:事前申告制は男子の方【男の子53.8%、女の子44.1%】 。自由度が高いのは女子【女の子54.3%、男の子44.5%】

【高1男子ママ・脇田研究員】
男の子は「申告させて親が判断する」が半数を超えていて特徴的です。ママに聞いた調査なので、ママがOKと思うものと男の子が欲しがるものにギャップがあるのかもしれません。うちの息子が小学生だった時は、ゲームセンターのカードが出てくるゲームが好きでした。おこづかいなんだから自由にさせてあげたいと思っていても、湯水のように消えてしまう使い方が気になって、ついつい口を出しちゃうんですよね。そのカードは私にとって100円分の価値はなく、ほしがる意味が分からない、、放っておくとアッという間に全額使ってしまいそうで「本当にそれでいいの?よく考えて使ってほしいんだけど」と。「どうせ当たりカードは簡単に出ないよ」と言ったら、「ママはひどいこと言う!」と怒られました(笑)。

【4人のパパ・尾崎研究員】
男の子の方が衝動的だから、ちょっと制限をかけてあげた方がいいんですかね。ある種のクールダウン的なことかもしれません。自由度=信頼度だと思うので、そういう意味では女の子の方が信頼できるんじゃないですかね。買った後のことを見ているとわかるんですが、女の子の方が飽きっぽくないというか、ちゃんと使っていたり大切にしているような気がします。

最後に、“おこづかいに見る、子どもの経済力”、今後の社会的兆しなど一言お願いします。

【4人のパパ・尾崎研究員】
子どもの経済力ですか?!私の感覚ですと、みんなお金持ってんなーと思うことが多いです。だからプールに連れて行った帰りなんかに、アイスを奢ってもらったりしますw。
そこにはお小遣いだけではなく、生活費が含まれていると思います。共働きの家庭が増えたり、習い事で外にでる機会が多くなったりしていることで、子供が自活しなければならなくなっているという傾向があると思います。その際に渡される食事、移動費などの生活費がお小遣いと混在して子供達の使えるお金になっている。
そういった意味では今の子供達は意外に経済感覚があって、しっかりしていると思います。今後はこのような傾向が進むんじゃないでしょうか?のんきなパパ目線ですかねw。

【高1男子ママ・脇田研究員】
子どもにアイス奢ってもらうの?それはダメなんじゃない?笑。度量の大きい息子さんだわw。
子どもの経済力は、財布の中の現金だけではないなと思います。移動費として交通系ICカードを持っていたり、お年玉でもらった図書カードがあったり。大人へのおねだりテクニックも広い意味での経済力だと考えると、いくつかの財布を上手に使い分けていると言えます。消費先がアプリやデータダウンロードのように見えないモノになってくることも含めて、子どものまわりにも「目には見えない」お金や消費が増えているんだなと感じました。

脇田研究員、尾崎研究員、ありがとうございました。
それでは、最後に、今回のテーマのまとめです。

※データ概要:こそだて研調べ
◆調査手法:インターネット調査
◆対象者 :20~49歳の女性/同居している小学生の子どもが居る方 n=1,428名【長子年齢で割付】
◆調査エリア :全国
◆調査時期 :2016年3月2日-9日