こそだて先進国と言われている北欧の国々(ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、フィンランド)。知っているようで、実は良く知らない方も多いのではないでしょうか?

そこで今回、博報堂こそだて家族研究所のパパチームは「父の日」に先駆けて、北欧のパパ7人にインタビューし、赤裸々な子育て事情をお聞きしました。えっ、こんなことまでしているの!から、日本のパパと同じようなことやってるよね、というものまで、パパの仕事と子育ての両立に参考になりそうないくつかのTIPSを見つけることができました。

※こそだて家族研究所のパパチームでは、パパの仕事と子育ての両立に向けて実際のアクションにつなげるTIPSをまとめた“パパハックション”をサイトで紹介しています。
パパハックション《北欧パパ編》詳細はこちら。http://papahacktion.com/category/hokuoupapa/
※取材協力:Life Style RESERCHER(株式会社TNC)http://lifestyle.tenace.co.jp/

ここでは、北欧4カ国のパパの子育て事情を簡単にご紹介していきたいと思います。まずは、北欧4カ国の育児休暇事情は、どうなってるのでしょうか?

1回:目からウロコ?!数字でざっとみる“北欧4カ国の育児休暇事情”

■育児休暇の取得可能最長期間は1年4ヶ月

まず、子育て支援で気になる育児休暇制度については北欧4カ国でも様々ですが、やはりパパママ合わせて1年近く〜1年以上の取得が可能な制度になっているようです。※期間はパパとママの取得可能期間の合算を表記。

 国から認められている育児休暇日数で見てみるとこのような数字になっていますが、ここで気がつくのがパパだけに与えられる育児休暇が設定されている国があることです。いち早くパパクオータ制を導入したノルウェーは育児休暇手当(給与支援)と合わせてパパも育児休暇が取りやすい環境を整えていることがポイントではないかと思います。

また育児休暇の取得期間のタイミングも大切な視点だと思います。スウェーデンでは子供が8歳まで、デンマークでは満9歳までの間に上記の育児休暇を消化できる期間になっていて、それぞれの家族の状況や子供の成長に合わせてある程度の幅で取得タイミングを選べることも大きいメリットだと思います。

■もったいない!日本のパパの育児休暇取得率は2.03%

制度があっても取得しなければ意味がありません。問題はやはり取得率だと思います。1993年にパパクオータ制を導入したノルウェーでは約9割、スウェーデンでは約8割の取得率に対し、日本のパパの取得率は約2.03%(2013年)とほとんどのパパが取得していないのが現状です。ほとんどがママが取得している(76.3%)ということですね。北欧諸国は育児同様、家事の分担や家族との時間をより大切にしていることや、週労働時間は平均35〜40時間で、ほとんどのパパが17時には帰宅し、家族と夕飯を食べていることから考えてもやはり社会的な意識の違いが大きくあるように思います。

 ■北欧4カ国から参考にすべき3つのポイント

このようなことから参考にすべきポイントは以下の3つではないかと思います。

①   パパだけが取得できる育児休暇の設定
②  
小学校に入るまで取得できるなど、幅のある取得期間の設定
③  
パパが育児休暇を取得しやすいムードづくり

①    どうしても育児休暇をパパママがどちらもとっても良いという制度であると、ママが取得することが多くなると思います。その点でノルウェーのパパクオーター制のようにパパだけが取得できる休暇の設定も有効だと思います。

②    さらに、その取得期間も産後1年間に限定せず小学校にあがる前までの期間で家族や子供の成長に合わせて自由に取得できる柔軟性が取得のしやすさに繋がるのではないでしょうか?

③    そして、本当に多くのパパが取得することができるようになるためには、イクボス活動など会社や同僚の理解や社会的なムードづくりがまだまだ必要だと思います。

以上、第1回は北欧パパの育児休暇制度をざっくり数字でみてみました。もう少し詳細の内容はこちら(http://papahacktion.com/category/hokuoupapa/)。次回は、こそだて家族研究所パパチーム一押し、これから日本でも流行りそう?!な事例をピックアップしてご紹介します。

〈著者プロフィール〉

博報堂こそだて家族研究所 パパチームリーダー
アクティベーションディレクター/行動デザイン研究所
尾崎 徳行(おざき・のりゆき)

1998年入社。多数の企業のプロモーション領域を主に担当。最近では行動デザインという発想とローカルな生活者目線で、より具体的に人・モノ・コトを動かすことをテーマに活動中。伊豆から新幹線で通勤する4児のパパ。

【参考出典】

※  スウェーデン
社会保険庁(英語)
https://www.forsakringskassan.se/wps/wcm/connect/a8203012-839a-4602-abef-00dfed41885b/4070_foraldrapenning_enGB.pdf?MOD=AJPERES

厚生労働省 海外情勢報告2015 スウェーデン王国(日本語)
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kaigai/16/dl/t3-06.pdf

※  デンマーク
社会保険(保障)庁(デンマーク語)
https://www.borger.dk/Sider/Barsel-ledige.aspx?NavigationTaxonomyId=919902ec-dfae-4147-b445-353f015b7675

※ノルウェー
子ども・平等・社会省(英語)
https://www.regjeringen.no/en/topics/families-and-children/innsiktsartikler/family-benefits/id670514/

ノルウェー王国大使館広報部(日本語)
http://www.norway.or.jp/PageFiles/389466/timeline%202014.pdf?epslanguage=ja

※  フィンランド
社会保険庁(英語)
http://www.kela.fi/web/en/parental-leave

フィンランド大使館(日本語)
http://www.finland.or.jp/public/default.aspx?nodeid=49799&contentlan=23&culture=ja-JP

※ 日本
厚生労働省(日本語)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/dl/27a_001.pdf

※北欧パパの育児休暇取得率
http://www.adecco.co.jp/vistas/adeccos_eye/34/

※日本のパパの育休取得率
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-25e.pdf