株式会社博報堂(本社:東京都港区、代表取締役社長:水島 正幸、以下博報堂)の生活者の行動を研究し、リアルに人を動かす「行動デザイン」発想のプラニングを支援する専門組織、博報堂行動デザイン研究所は、日本人の募金行動に関する研究を行い、レポートとしてまとめましたので、お知らせいたします。

本研究は、NHKの社会課題解決キャンペーン「はじっこ革命」(テレビ番組は2018年9月15日NHK総合で放送予定)に協力参画し、2018年の7月から8月にかけて行った街頭募金実験の結果を踏まえてまとめたものです。

世界有数の経済大国でありながら、世界の国々の中ではチャリティ行為への参加率が低いといわれる日本。その日本人が「思わずお金を入れたくなる募金」の可能性を考察するために、博報堂行動デザイン研究所が実験計画を立案し、神奈川県共同募金会と日本ユニセフ協会の協力で得られた募金データを同研究所が分析しました。なぜ日本人の多くが募金に抵抗感を持つのか、どうすればその抵抗感を緩和できるか、の仮説と可能性について考察しています。

過去、広告会社がクリエイティブアイデアで募金促進に協力した事例は国内外で多数ありますが、募金行動に関する事前仮説をもとに複数の募金箱デザインと募金会場の場所を替え、その違いによる募金行動の変化を詳細に分析した実証実験は過去にあまり例がなく、募金活動を行う各種団体などの皆さまに今後の参考になれば幸いです。

<研究成果要旨>
■よく募金が行われる駅前では、募金箱前を通過した人の中で募金をした人の比率(「募金率」と定義)は1%未満。その大半が「募金を見かけたらいつもしている」という積極層。つまり日本人の中で「募金積極層」は1%未満と言える。
■募金をしない人の多くは「気恥ずかしい、照れくさい」と募金に抵抗感が見られる。その真意は「みんな入れないのが“普通”の時に、自分だけそこからはずれて募金箱に足を進める勇気がない」から、だった。
■募金箱のデザイン、募金箱が設置される周囲の環境により募金額や募金人数にかなりの差があった(同じ時間で実施して、金額は9,000円から75,000円までの開き)。
つまり募金箱や募金環境の工夫で、募金行動に大きな影響を与えられることが検証された。
■日本人の募金行動を拡大するうえで重要なのは、「募金先への共感・一体感」・「自分へのリターン実感」・「アクセシビリティ(取りつき易さ)」の三要素。募金先を可視化することで三要素を全体的に向上させることができることを確認できた。

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